伯爵ノート。
2010年 10月 03日
このノート、どこのノートか分かりますか。
もっとよく見てみましょう。
ハッまさか…
なんとGRAF VON FABER-CASTELL。
言わずと知れたドイツの老舗筆記具メーカー、ファーバーカステル。
中でもグラフ・フォン・ファーバーカステルといえば、「伯爵コレクション」と呼ばれる高級筆記具ブランド。
伯爵コレクションにノートが…?
このノートをゆずってくれた先輩によれば、おそらく何かのおまけだったらしいとのこと。
いや、出自の詳細はこの際おいておこう(ネットで調べてもよく分からなかった)。
問題はこのノートそれ自体にある。
このノート、外見は布張りの上製本(A5サイズ)、中は無罫という一見すぐれものなのだが…
紙が…
紙がつるっつるなんです…
君はインクジェットプリンタ用紙か、と言いたくなるほどつるっつる(さすがに光沢紙ではないが)。
何で書くん伯爵…
ちょっとファーバーカステルの筆記具を思い浮かべてみても、万年筆はもとより、水性のローラーボールもなかなかインクがしみそうにないし、え、油性ボールぺン?
油性ボールペンのためのノート…なのか…?
もしや鉛筆?
いや、鉛筆ならキュッキュキュッキュなってまうやろ。
もはやこれはマーカーやサインペンでしか書けないのではないか。
ZEBRAのマッキーとか三菱のプロッキーとか。
お笑いコンビジャルジャルのコントに「サイン長い奴」というのがあって、「@@選手ですよね!サインしてください」「ええよ」のやりとりでさらっと始まるが、ずっと@@選手がさらさらさらさらさらさらさらさらさらさらサインし続けていつまでも書き終わらないというのがあるが、あれの小道具に是非使ってほしいくらいだ。
油性マーカーであろうペンのさらさらきゅっきゅという音がいかにもぴったりに思えてならない。
なお、このノートは先輩との間ではすっかりギャグである。
ものものしいくせに、まったく使い手のことを考えてない本当に困ったノートとして。
無駄に紙は厚く、おそらく裏抜けは絶対にしないが、同時にまったくインクがのらなさそうなどうしようもないノートして。
「また新しいノート作ろうかな」「ファーバーのノートは?」「(笑)」みたいなやりとりをもう何度も。
いや、実はわれわれが浅はかなだけで、書いてみると案外素晴らしいのかもしれないが、それにしても何考えてこんなんにしたん、と言いたくなるノートではある。
でもいつか、油性マジックで一気にインスピレーションを書き殴る日が来るかもしれない。
その日を楽しみに棚の片隅でひっそりと眠り続ける。
このノート、どこかで見たことあるなぁ…と思い、「NOTE&DIARY」のバックナンバーを捲ってみたところ、vol.3の48ページに掲載されておりました。
それによると、「万年筆や鉛筆などのあらゆる筆記具とも相性がよい」紙だそうです。「やや厚手の紙でインクのにじみや裏移りがしにくい」そうで、、、
紙って、見た目と書いた感じが全然違うことがあるので面白いですよね。
これからも楽しみにしております。
こんにちは。
ようこそ無罫フォントへ。
なんと、伯爵ノートはそんなちゃんとした(?)ノートだったのですね。
…にしても半信半疑だなあ(苦笑)
当方、「NOTE&DIARY」のvol.3を持っていないのですが、「裏移りがしにくい」とあるんですよね?
「裏写り」がしないのは分かるけど、「裏移り」しないってことはこのつるつるさでインクの染み込みがいいんだ…
さすが伯爵としか言いようがない…
確かにおっしゃるとおり、紙って「見た目と書いた感じが全然違うことがある」ものですもんね。
伯爵ノートはあの紙の厚さ、つるつるさに加えて、格調高すぎの装丁、そしてノート自体の厚さと、ハードルにつぐ、ハードルでいったいいつ何に使う?って感じですが、使った際には必ず写真入りでご報告したいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。