文紙MESSE2013・ノート部門(その2)。
2013年 08月 13日
長くなってしまったノート部門の後半を書きます。
リヒトのツイストリングノート以外に心惹かれたのがキングジムのインデックスノート。
すべてのページにインデックス(になるべき部分)が付いているという画期的なノートです。
インデックスにしようと決めた部分以外はちぎってしまうというのがおもしろい(詳しくはリンク先をどうぞ)。
いわば付箋のかわりなのですが、インデックスがノートから飛び出さない仕様になっているのでへろへろにならないという利点があります。
すばらしい。
見出しを活用することで、ページの順番を入れ替えられないというノートの弱点を見事にカバーするナイスアイデア。
が、残念な点が1点。
ページがちぎれるミシン目が入っている。
いわゆるマイクロミシンカットが。
これはいらなかった。
というのも、ページにミシン目を入れてしまうとどうしてもページがもろくなってしまうから。
インデックスを活用してより機能的にぺらぺらページをめくることを前提としたのであればなおさら不要だった気がします。
キングジムの担当者によれば、これらは使っている最中にちぎることを前提としたものではなく、使い終わった後に整理のためにちぎるのだとか(このあたりの説明が曖昧)。
インデックスを付けて検索性を高めただけでは物足りなかったということでしょうか。
なんだか欲張りすぎて残念な感じ…
が、ここで思い出すのが先日の「仕事ハッケン伝」というNHKの番組。
俳優の満島真之介さんが理想のノートを作る、というのをやっていましたよね。
まさにキングジムにおいて。
一つの商品を世に出すのに実に多くのディスカッションや試行錯誤が行われていたのが印象的だったドキュメント。
この商品もきっとあの部長さんたちがGOサインを出したものなんだろうな…
などと思うと、ミシン目が…なんて言っちゃいけないのかなと思いますが、それだけ惜しいところを見つけてしまったという感じ。
そもそも無難であたりさわりのない商品というのは、展示会でまずこちらの目に飛び込んでさえこないんですから。
インデックスを作れるという部分は魅力的なのでもちろん生かし、ノートのミシン目をやめ、横罫の他に方眼と無罫も作り、紙質をもう少しよくしてページ数を増やし、表紙と裏表紙をもう少し丈夫にしたら…素敵だと思うなあ。
勝手なことばっかり言いやがって、じゃあターゲットは?と言われそうですが、ターゲットは「文房具に疎いビジネスマン」。
リヒトのツイストリングノートだとか、コクヨのスマートリングだとか、機能性が高いのは分かるけれどリーフを買ったり入れ替えたりするのはどうも性に合わねえ!という方がきっとたくさんおられると思うんです。
自分が文房具好きなのでつい忘れてしまいがちですが、「文房具の選択肢の多さを面倒くさがる人たち」というのは確実に存在しますから。
だからこそ、このノートを1冊買ったらもうそれだけでいい感じに完結して使える!という便利さがあってもいいんじゃないかと思うわけです。
そういう意味でとてもおもしろいノートだなと心に残りました。
ショットノートとかピコット付箋とか、他のメディアとの紐付けが流行っていますが、”これで完結する”というインデックスノートの身近さに惹かれます。シンプルな良さを再認識しました。
確かに便利なんでしょうがノートの表のサイズがあれだけ変わるというのは・・・・・
皆が皆、文房具の組み合わせを発見したり楽しんだりするわけではないですもんね。
選択肢の多さにしんどくなってしまう場合もありますし、本当は楽しみたくても余裕がない場合もありますし。
いろんな文房具との組み合わせを楽しめるアイテムもあれば、1つで解決できるシンプルなアイテムもある。
いろいろあるからそれぞれが引き立つといえるかもしれません。
最終的にどんな商品になったのか、ぜひ店頭で見てみたいですよね。
小生はノートや手帳に筆記具をくっつけることをあまりしないのですが(せいぜいクリップをさすくらい)、それはペンループを信用していないからなんです。
使いやすいものにあたった試しがないというか。
それだけにそこに注目して見てみたいと思います。