ペンだこ考。
2015年 06月 29日
確かに、「六角鉛筆がペンだこの主な原因ではないか」という仮説を検証してもいいのですが、そもそもペンだこができるメカニズムについてもう少し考えてもよさそうですよね。
ペンだこは筆記具が指にぎゅうぎゅう押し付けられることからできるものではないかと考えるわけですが、この背景には「子どもは何でも握りしめてしまう」ということがあるのではないでしょうか。
要は発達的な要因というか、まだまだ指先の力を器用にコントロールできない時期というのがあるのかなと思うわけです。
もともと不器用な時期、というのが誰しもあり、そこでペンだこの土台ができる。
そこによくない持ち方、より強い筆圧、使用頻度などが加わり、強固なペンだこになっていく。
もしそうなら、子どもを六角鉛筆群と非六角鉛筆群に分けてみる調査において分かることは、まずペンだこの位置ですよね。
ペンだこの土台ができることが前提なら、いずれの場合もペンだこはできることになります。
ただし、軸の太さや形状でペンだこの位置が違うのではないか。
そしてその後、そのペンだこがどう育っていくか、みたいなことは個々のケースを縦断的に調査する中で、分かってくることもあるでしょう。
もちろん筆記具の選択や、筆記角度、筆圧、使用頻度などが重要な要素となってきます。
まあ熱心に考えても非現実的な調査なわけですが、まだ幼いお子さんのいる方は、彼らのペンだこの出現を観察し、その後の筆記具史などを追いかけていくと、おもしろいかなと思います。