真夏の文具と平安文学。
2016年 06月 06日
そういう時決まって思うのが、平安時代にボールペンがあったら清少納言はきっとボールペンのインクが夏にゆるくなることについて書いてくれたに違いない、ということです。
まあ、平安時代にボールペンがあるという前提からしてむちゃくちゃなのでそのあたりはざっくり考えるとしても、感受性の鋭い彼女が気温とともにゆるくなっていく油性ボールペンの筆記感に頓着しないというのは考えられないのです。
ということで、実は今も清少納言がどこかで「枕草子」を書き続けていることを想像しながら、下手くそな直訳を考えてみました。
冬の間はインクの出が渋い昔ながらの油性ボールペンの、真夏に少しなめらかな書き心地になるさまはたいそう趣き深い
噂ではこの時期にしか書けないものもあるということだが、あたかも(年に一度だけ出会える彦星と織姫星の)七夕の物語のようで、しみじみとした趣きがあることだなあ
その一方で、普段からインクのゆるいボールペンがますますぬたぬたになっていくさまは醜く、はなはだ興ざめである
古典文法を完全にマスターされている方(高校の古典の先生や大学で古典を勉強しておられる方)がおられたら、ぜひ古語訳を。
皆で音読して、暑さを吹き飛ばしましょう。