東京文具旅~多慶屋~
2016年 06月 28日
「時間とお金に余裕があればプラチナの#3776センチュリーを見てみたい」と言う猫町を、おすすめの店へとたまみさんが導いてくれました。
その店の名は多慶屋。
ディスカウントショップとのことでしたが、ぎょっとするような紫色のビルのインパクトに始まり、周囲にぼこぼこと立ち並ぶ別館もなんだか怪しげで、これは土地勘のある人に案内してもらわないといきなり東京にやってきたおのぼりさんには少々難易度が高い店のような…
たまみさん曰く、文房具の種類は少ないが(定番商品中心のため)、万年筆は安く、試筆もできるとのこと。
しかもなぜか猫町が求めているのが#3776センチュリーのシャルトル・ブルーとばれており(!)、それもありますよーとのこと。
たまみさん恐るべし。
というわけで、早速シャルトル・ブルーを試筆。
まずはFのペン先で試筆しました。
試筆の感触はなかなかよく、Fで満足していると、たまみさんがご自身の万年筆(EF)でも試してみるように促してくれました(もちろん店員さんの許可は得ました)。
なるほど、たまみさんのEFを使ってみるとそれはそれで素敵だったのですが、試筆したFでも十分細いと感じたし、店頭にあるEFはたまみさんのほど魅力的な書き味ではありませんでした。
カリカリしすぎるペン先はそれはそれでストレスなので、ここはFを選択。
プラチナのべたっと広くて薄いペン先にはずっと興味があり、文具店員時代からいつか手に入れなければと思い続けていました。
#3776センチュリーシリーズには他にもいろいろな限定品が出ていることや、ロジウム仕上げのペン先があることも知ってはいましたが、最初はできるだけスタンダードなものをと思っていました。
万年筆は試筆の時はよくてもインクを入れるといまいち、という場合も多々あるのですが(ペン先をインク瓶に直接浸して書くとたいていどんな万年筆でも気持ち良く書けるので)、帰ってすぐにカートリッジインクを入れて使ってみたところまったく問題なし。
真横から文字を書く猫町の悪い持ち方にもしっかりついていきてくれる確かなインクフローが素晴らしく、また平たく鋭いペン先は正確な文字を書きたい自分にはポイントが定めやすくありがたいものでした。
多慶屋の店員さんはディスカウントショップなのに親切で、自分もこんな店で働いていたことを懐かしく思い出しながらとてもいい買い物ができました。
お互いに不慣れで(?)、少々手が汚れてしまったのはご愛嬌。
それにしても多慶屋は怪しく、これは大阪でいうところのどういう店なんだ?と最後まで気になりました。
帰宅してHPを見てみると、「全てがそろうディスカウントストア 紫色のビルの多慶屋」というHPが出てきて、ああ、あの紫色はやはり重要だったんだと思った次第です。
また、御徒町では「ユニクロで文房具メーカーとコラボしたTシャツ(トンボ&ペリカン)を見る」という目的を果たすべく、たまみさんとユニクロにも行きました。
が、すでに大きなサイズのTシャツしか残っておらず、歯ぎしりしながら売り場をあとにしました。
これには後日談がありますので、また別途記事にします。
ということで、いよいよ旅はクライマックス。
重い足を引きずりながら、われわれは最後の目的地へと向かいます(続く)。