猫町、ようやく文房具の見た目について考え始める。
2018年 01月 11日
先日書いた「中学生を魅せられない文具力」ももしかして見た目に頓着しなさすぎるゆえではないのか?
いくら彼らの閾値が高すぎるとはいえ、仮に閾値の低い人が猫町の文房具を見たところで細かい工夫に感心することはあっても、かっこいいな、素敵だな、とは思わないのではないだろうか。
だからといって見た目がいいけどウンコな書き味のペンとか絶対に使いたくないし、ここまで突き詰めて考えて自分がベストだと思ったペンを日々選んで使っているのだからウンコではないにせよ見た目を優先したがためにベストではないペンを使うことになるのは確実で、そうすると快適さは幾分減じることでしょう。
嫌だ。
もういいや見た目とか。
でもこのまま引き下がるのも学びがないので、安い文房具をそれなりに見せる方法はないものかと考えてみました。
例えば安いけれど新しいものを持つというのはどうでしょう。
間違っても安いプラスチックの軸に経年変化の味などを見出さず、生まれたてほやほやのキラッキラしたプラスチックの美しさを放ちまくっているペンを使うようにするのです。
そのためには芯を替える瞬間の快楽を捨て、軸をこまめに新調する必要があるかもしれません。
あとは、ここぞというアイテムだけはいいものにする、とかでしょうか。
鉛筆は安いけどキャップは革のいいやつだぞ、みたいな。
筆記具は国産のお手頃なやつだけど筆箱は革のいいやつだぞ、みたいな。
中のノートは100均だけどカバーは革のいいやつだぞ、みたいな。
なんだよ革のいいやつって。
あとは、量のコントロールと色のコントロールも重要になってくるかもしれません。
何でもうれしそうにぱんぱんにせず、腹七分目~八分目を心がける。
鈍器のようなペンケースよりも選び抜かれた数本を革のいいペンケースに入れたほうが素敵、みたいな(また革)。
色の数も数色におさえます。
鉛筆ならトンボのMONOだけにして、三菱の9800だのトンボのippo!かきかたえんぴつだのはやめる。
鉛筆のキャップもカラフルなものはやめ、先ほどの革のキャップか存在感のないものにする。
あるいは思い切って誰も知らない文房具を使うのはどうだろう。
誰も知らないんだからそれがすごいのかすごくないのか分からないという。
とはいえ自分も分からずに使うのはアホなので、なじみのメーカーが作っている受験生用のロゴが入っていない文房具を探してみたり。
…人の目を気にするって面倒くさいですね。
だいたい先ほどから「見た目」と言っていますが、自分にとっての「見た目」の話ではなく、自分以外の人にとっての「見た目」の話ですよね。
それならばいっそ人前で文房具を使わない、使う時は人の目にとまらないくらいの速さで使うというのはどうだろうと真剣に考えてみたのですが(よく見る悪夢で気づいたら全裸というのがあるのですが、素早く動いたら大丈夫かも、と考えがち(もちろんうまくいかずに窮地に陥る))、これはすぐにダメだと分かりました。
特に後者は挙動不審すぎる。
というわけで、文具店員時代にはさんざん「見た目がいいのはこちらですね」などとあれこれすすめてきましたが、安い文房具に美を見出し満足してきた自分にはハードルの高い、というかやっぱり興味のないジャンルなんですよね。
さしずめ鉛筆のキャップでかっこいいクリップがついていようなものがあればとぼんやり考えているのですが、外国の高い鉛筆にしかはまらへんちょっと細身のやつとかは認めてへんから、ともう心のどこかがケンカ腰に。
まあどのみちシニアに向かって一直線なので、自分が許せる範囲のいいものをぼちぼち探していけたらと思っています。
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