案外深い4C芯の世界。
2010年 04月 14日
前者のお客さんはもう二度と来ないかもしれないし、後者のお客さんはまたきっと来てくれるだろう。
私一人の努力ではどうにもならないこともあって、前者に関してはへこむが、後者に関してはうれしかったので記録しておく。
ZEBRAのシャーボxの芯をもっと細くしたいというお客さん。
使われているのは4C-0.7芯。
油性の0.7だ。
それよりも細い油性、すなわち0.5(4C-0.5芯)や0.4(4C-0.4芯)はうちでは置いていない。
かろうじて先日どさくさに紛れて仕入れたPILOTのBRF-8EF芯(0.5)があるのみ。
一般的に4C芯と呼ばれている長さ約67ミリの金属の短い芯は、各社で互換性があるとされている。
国産のみならず、舶来ものも全部。
が、厳密にはそうではなく、少なくともZEBRAの4C芯に関しては注意が必要だ。
長さはもちろん同じなのだが、径がほんのわずかだけ太いらしい。
他社の多機能の中にZEBRAの4C芯を入れたことで、芯を差し込む金属の筒が広がってしまい、純正芯を入れた時にすぽすぽになってしまったという例を実際に数回見たことがある。
ZEBRA以外では聞いたことのない事例で、ゆえにZEBRAは要注意なのだ。
さて、今回の場合はZEBRAの中に他社の4C芯を入れるパタン。
ぶかぶかで入らないことはないだろうが…
一応4C芯の径についてお客さんに説明すると納得してくださり、買うのでやってみましょうということに。
実際に入れてみると、なるほど抜け落ちるほどではないが、やはりZEBRAのものほど筒にみっちみちにフィットしない感じ。
それでも0.5のペン先が気に入られたようで、喜んで帰られた。
お客さんはどうやらZEBRAの4C-0.7芯のインクに強い不満があった様子。
お客さんはそれを「太い」と言われていたが、むしろそれは太いのではなく、インクの出に強いむらがある感じだった。
お使いの4C-0.7芯がたまたまなのか、お客さんとの相性なのかはよく分からないが、ZEBRAというメーカーの油性芯にはそういうところがままある。
良いときは控えめでマットでどこまでも素直な相棒だが、不安定で、筆記線に濃淡がでやすく、第一に薄い。
そのようなことを経験などをふまえて少し申し上げると、替芯の互換性の説明以上に納得された様子。
どうやら他の文具店ではそのあたりのことがまったく通じず、不満だった模様。
また、一緒にジェットストリームの4&1の0.5(私自身が買おうとしているやつだ)も購入されようとしていたので、PILOTのBRF-8EF芯(0.5)はジェットストリームの0.5ほどさらさらとは書けないことも説明。
そこは盲点だったらしく、ひとしきりジェットストリームのインクについて解説。
ふむふむと納得し、結局は両方買ってくださったが、エンジン全開のジェットストリームの0.5を体験してしまうと、ジェットストリームの4C芯があればときっと思うことだろう。
確かにZEBRAの4C芯は他社のものよりも若干径が太く、少々互換性に問題はある。
が、ずっとZEBRAの4C芯を入れ続けようと腹をくくれば、致命的な問題でもない。
そう考えると規格が統一された4C芯というのは本当にありがたい存在だと分かる。
ゲルの4C芯はすでにZEBRAが出した。
あとはジェットストリームの4C芯、パワータンクの4C芯、そして何と言ってもフリクションの4C芯だろう。
パワータンクはおそらく無理だろうから(あの細さで加圧できたらすごい)、ジェットストリームかフリクション。
これが出れば少々筒の径が広がろうが、無理矢理にでも入れて使ってみたい人は多いのではないか(ただしフリクションの場合はこすって消すラバーがないとどうにもならないが。ハッ。もしかしてスタイラスみたいにラバーだけの4C芯を作ればいいのでは)。
まあ、フリクションに関しては、まず多色が待たれるところなのでいきなり4C芯にいくかどうかは不明だが、細い芯にしようと開発するのならついでに考えてほしいところだ。
そして、すでにある程度まで細い芯になったジェットストリームは4C芯まであと一歩なのではないか。
思うに三菱はぴんとくる多機能がない気がする。
ジェットストリームの4C芯を作って、同時に気のきいた多機能を出したらどうだろう。
そしてあれだ。
シャープ機構の部分にクルトガエンジン。
パワータンク同様、あの小ささでクルトガエンジンはまず無理だろうが、ジェットストリーム+クルトガなんてこれかなり無敵な感じ(ハアハア)。
フリクションがもたもたしているうちに、ファントムの4C芯を作って抜け駆けるのもありか。
ジェットストリーム+ファントム+クルトガ…(ハアハア)
こうなったらパワータンクも頑張って、ジェットストリーム+ファントム+パワータンク+クルトガで夢の4機能…(ハアハアハアハア)
無責任に夢はふくらむが、夢を夢で終わらせないため日夜研究や開発にいそしんでいる人がきっといるのだろう。

古い記事にコメントしてすみません。先日たまたまシャーペン替え消しゴムの記事にたどり着いて、コメントまでしてしまいました。ブログのコメント欄に書き込むなんて初めての経験でした。
それ以来このブログの面白さに気づいてほかの記事も読み進めています。とにかく面白くて止まりません。
またKYなコメントしてしまうかもしれませんが大目に見てください。
こんにちは。
コメントありがとうございます。
トンボのXPA、加圧式だったんですね。
デザインコレクションのやつですよね。
ぼんやりしてました、ありがとうございます。
コメントはどんなものでも、いつの何の記事に関するものでもとてもうれしいので、これからもどんどんコメントくださいね。
コメントに対する返信が若干のろまなところもありますが、いちいち小躍りしてますので、よろしくお願いいたします。
それにしてもさかのぼって読んでくださっているとか…本当に感謝感謝です。

あけましておめでとうございます。
お返事が大変遅くなってしまい申し訳ございませんでした。
ジェットストリームクルトガ一体化…
これ、ちゃんと高級軸でやってくれるといいんですけどね。
中途半端にぶっといプラスチックの軸でやってほしくないです…
ブログ読破、ありがたいような、心配なような。
文章には案外人柄が出るので、読破されるとどんな人間かばれてしまうような気がして恐ろしいです(汗)。

お気に入りのシステム手帳(ミニ6穴)のペン差しが細く、2色ゲルのハイテックCスリムスを見つけた時に迷わず購入。ゲル芯の4Cはあっという間にインクがなくなるので、ちゃんと替え芯も手帳のポケットに常備していました。以来4年に渡って私のパートナーだったのに、先日なくしたー(T_T)ある宴席で手帳を会場に忘れた事に気づき、2時間後に戻って問い合わせたものの、ついに発見されませんでした…。4年間苦労を共にした手帳とスリムス…返してくれー!!
はじめまして。
ようこそ無罫フォントへ。
それは痛すぎる紛失体験ですね…
スリムスもですし、手帳…
手帳なら連絡先も書いてあるだろうし、戻ってきそうですよね…
戻ってくるようにお祈りしています。