Dr.グリップの替芯ください。
2011年 08月 12日
何百回、何千回、何万回と替芯の接客をしても、不動のマニュアルにはたどり着けない。
まあ、それがおもしろいのだが。
「Dr.グリップの替芯」と言われた場合、可能性のある芯は実に6種類。
多色のDr.グリップ4+1を使っているならBKRF。
単色の油性ボールペンのキャップ式ならBPRF(本体廃番)。
単色の油性ボールペンのノック式でかなり以前のものならBSRF(本体廃番)。
単色の油性ボールペンのノック式で比較的最近のものならBRFN。
さらにゲルインクのDr.グリップもある。
ゲルインクのノック式はLG2RF。
ゲルインクのキャップ式はLGRF(本体廃番)。
もちろんお使いの本体を持って来られたり、店頭にある商品を示してくださったりする場合は問題ない。
問題は筆記具本体がその場になく、トークのみで替芯にたどり着く必要がある場合。
いかにお客さんを混乱させずに効果的な質問を繰り出し、正しい替芯に近づいていくかはなかなか難しい(楽しい)。
とはいえ、接客をしていると「Dr.グリップの替芯」と言って来られる場合はだいたいが「単色の油性ボールペン」のDr.グリップであり、あとはキャップ式かノック式か新しいか古いかなどを聞き、実際に芯を見てもらって判断してもらうのだが、ときどきゲルユーザーが潜んでいたり、「古ーいDr.グリップや」と言い張りつつBRFN芯を指差したりするのでやはりなかなか厄介ではある(それが楽しい)。
が、このようなやりとりが楽しいのも小生が替芯マニアだからであって、たまったもんじゃないのは小生ほど替芯に偏狂な愛を抱いていない同僚たち。
「Dr.グリップの替芯」と言って来られるたびに混乱する同僚たちは、同時にお客さんを混乱させ、果ては売り場とカタログを行ったり来たりの深みにはまることになり…それはいろいろと問題なので、昨日ついに一念発起して「Dr.グリップの替芯を見極める」フローチャートを作成した。
ここでこう質問してYESならこれ、NOならこれ、ここで混乱したら実際の芯を見てもらう、みたいな。
企業秘密なので非公開とするが(嘘。字が汚いから)、最初は義務感から作り始めたフローチャートも途中から俄然自分が楽しくなり、ハアハア書き直しを重ね、最後はちょっとした達成感。
同僚にもおおむね好評。
新しい筆記具が出るたびに互換性の研究に没頭する小生にいつもやさしい同僚たち。
さりげなく替芯の種類を増やし、カウンタ内をカオスにしてしまった小生にいつもあたたかい同僚たち。
小生にできることってたぶんこんなことくらいだ。
なお、同僚たちの名誉のために言っておくが、替芯を偏愛していないというだけで彼女たちの替芯接客能力は確か。
全員がZEBRAの4C芯について説明できますから。
そこらの文房具店員には負けません。
追記:Dr.グリップの真実が数年後明らかに…
あーノギスまで取り出して…
テトラさん、本当に真面目でいい人だなあ…
BPRFはオプト、パティント、キャップ式のスーパーグリップですね。
しかしユーザーのほうが熱心で、文具店員のほうがぼんやりしていることってたくさんあるんだろうなと思いますね。
もちろん小生は替芯に関しては常にめらめらしておりますが。