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無罫フォント

猫町フミヲの文房具日記

ジェットストリームにじみ抜け問題リターンズ。

こんばんは。
疲れすぎております。
甘いものが苦手な小生がわざわざミスドに足を運ぶとは。

さて。
今夜は再び「ジェットストリームのインクのにじみ抜け問題」について。
昨日いただいたkekoponさんからのコメントを読み、ちょっとまとめておこうかと思いました。

そもそも「ジェットストリームのインクのにじみ抜け問題」とは、ジェットストリームで書いた文字が紙の裏面ににじんで抜ける現象のこと。
以前、ジェットストリーム最大の欠点について。という記事で取り上げたのでお読みいただけたら幸いです。
そしてその続報(三菱からの回答)については、三菱展示会2011。の記事の中でふれております。

結論から申し上げますと、その現象は確かに「ある」ものであるが、現時点では「どうしようもない」問題であります。

このブログのごく初期の頃から再三述べているように、小生はジェットストリーム0.5(SXR-5)信者です。
書き初めからインクが乗らないスロースターターなところも、書いたあとの文字が数ヶ月後ににじんで抜けてしまうところも、全部丸ごと受け入れて日々使っております。

が、「全部丸ごと受け入れる」というのは、いろいろな捉え方があると思っています。

まず字義どおりに「欠点を気にせず抱きしめる」スタンス。
例えばインクがにじんで裏抜けすることが分かっていながら、紙の両面に文字を書くことをやめない。
両面から字がごちゃごちゃになるけど、いかにも使ってるって感じが素敵やん?と開き直ってしまう。
これもありだと思います。

あるいは「全部丸ごと受け入れる」がゆえの賢い選択。
紙は片面しか使わない、絶対に裏抜けしない紙を使う、もしくは紙の両面に文字を記入する際はジェットストリームをあきらめる。
ジェットストリームを「全部丸ごと受け入れる」ことが、ジェットストリームから一時的にせよ離れることを選択させるのは矛盾しているようにも感じられますが、無理なことは無理、できないものはできないと悟り、無理強いをしないことは賢明なことだと思います。

小生はケースバイケースで「欠点を気にせず抱きしめ」たり、「賢い選択」をしたり。
前者の例としては家計簿。
これはどうしても紙の両面に記入せざるを得ないので、「にじみも素敵やん?」路線。
後者の例としては紙の片面のみを使うやり方。
もっともこれはジェットストリームだからということに限らず、ノートは片面使い派なので特に無理をしているわけでもないのですが。

しかしこういう話も小生がダイアリーを使わない使えない人間だから自由人を気取れるわけで、一年間熱心にダイアリーを使う多くの方に取っては深刻な問題ですよね。
昨日のkekoponさんのコメントもそういうことだと思います。

そもそも手帳の紙というのは、「薄くてかさばらないのにインクがにじんだり裏抜けしたりせずになめらかに書ける」ことを追究して作られているもの。
それは能率手帳の紙しかり、ダイゴーの手帳専用紙しかり、ダ・ヴィンチやほぼ日手帳のトモエリバーしかり。
それらはあらゆる筆記具でもちろんテストするはずなのですが、やはりすべては無理なんですね。
昔は大丈夫だった筆記具でもインクが進化してしまったんです。

それでもあきらめきれないという場合は、もう紙の厚みを上げていくしかないと思います。

猫町調べでジェットストリームのにじみを分析したところ、やはりにじみは紙の厚みに反比例。
当然ですよね。

ちなみに、

MDノート(MDペーパー)…ばっちり裏抜け
LIFEシンフォニー(Lホワイトライティングペーパー)…裏抜けと裏写りの中間
キョクトウ・リプラ…裏抜けはないが裏写りは否定できない
マルマン・ジウリス…裏写りも気にならないレベル

MDペーパーとLホワイトライティングペーパーの坪量が分からないので数字の比較はできませんが、リプラが90g/平方m、ジウリスが96.4g/平方mということを考えると、やはり厚み。
これにつきます。

でもジウリスの紙で1冊の手帳とか…どんだけいかついか。
そんな重い手帳持ち歩けません。
できてせいぜいマンスリーくらいでしょう。

ハッツ。
もしかして来年の手帳をジウリスの紙で自作しようとしている小生が真の勝利者!?(昼のひとこと。参照)。

とまあ冗談はさておき、そういうわけでkekoponさんのトラベラーズノートのパスポートサイズのダイアリーはMDペーパー使用のはずですから、ジェットストリームは裏抜けします。
「素敵やん?」路線にするか、いっそのことゲルにするかの二択ではないでしょうか。
Commented by kekopon at 2011-10-08 00:56 x
あああー、やはりそうですか。
お忙しくてお疲れの所、ばっちりとご回答いただきありがとうございます。ほぼ日手帳でも0.5の黒メインで使っていればそれほど気にならないのですが、赤と緑はやはりかなり抜けます。

来年のスケジュールはシグノかハイテックCかはたまた思い切ってフリクションでも使おうかな。

ジェットストリームは仕事でがすがす使う所で活躍させます。
Commented by emma at 2011-10-08 10:15 x
 久し振りに新油性インクのお話が出たので、以前から気になっている事を少し…徐々にフェードアウトしていく運命のUK(ジムニースティック)は兎も角、今をときめくこのジャンル…百花繚乱というよりは狂い咲きの様相を呈している気もしますが、そんな中メーカーもやる気があるのか?と言いたくなる存在があります。  それはプラチナのオレーヌインクとオートのi-fitインクです。
 オレーヌは単に粘度を落としたのが徒になったのか、什器の底が盛大に黒く染まっているのを見るにつれ切ない気分になります。  i-fitも以前から出る事は知っていたものの、いつ出たのか気付かなかったくらい…メーカーのサイトでも個別のペンの紹介文にちょこっとあるだけで、リフィルの方には説明無かったような…こんなの文具店の人も気付きませんよ⁉
 文紙メッセでメーカーの方から伺った所、リポータースマートも今月中には出るようですので(でも5日現在大手販売店の担当者の方も正確な日付やラインナップを把握していないようでした)、折りをみて各インクのあれやこれやの四方山話を語って頂ければと存じます。  では、ごきげんよう…
Commented by 二束三文 at 2011-10-08 10:58 x
なめらか油性インクはまだ過渡期というか、人間の技術では完全なものが作れないオーバーテクノロジーのような気が・・・。
しかしすでに多くの人がその便利さから必要とするようになり、今さら後に引けないという。。
ジェストでさえ見本がダダ漏れになってるのを見ますしね。
やはり普通の油性、といっても一昔前のものとは質が変わってるから、僕にとっては十分になめらかインクになってるんですけどねぇ。
Commented by 魚眼 at 2011-10-27 19:35 x
この件についてはモレスキンが比較的耐性が高いように思います。
お使いのモレスキンカイエではどうでしょうか。
Commented by mukei_font at 2011-11-21 23:27
>kekoponさん
ジェットストリームの裏抜け問題、ほぼ日のサイトにも注意書きがあるようですね。
先日知人にほぼ日を見せてもらったのですが、やっぱり相当紙が薄いんですねえ。
こりゃ大変そうだわいと思いました。
>emmaさん
なかなかボールペンのインクの話が書けなくてごめんなさい。
トンボのリポータースマートはいかがでしたか?
>二束三文さん
普通の油性でも十分なめらかというのは小生も同意見です。
ただ長く使っているとインクが不安定だったりダマになったりするので油断ならないんですよね。
Commented by mukei_font at 2011-11-21 23:28
>魚眼さん
はじめまして。
ようこそ無罫フォントへ。
お返事大変遅くなりました。
ご指摘いただきカイエをチェックしたのですが、ジェットストリームで書いたのはたったの数文字でよく分かりませんでした。
いいノートにはつい万年筆を使ってしまいます。
by mukei_font | 2011-10-08 00:28 | 筆記具・油性ボールペン | Comments(6)

by 猫町フミヲ@無罫フォント
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