フリクション実験~夏の陣~其の肆。
2012年 08月 18日
フリクション実験~夏の陣~其の零。
フリクション実験~夏の陣~其の壱。
フリクション実験~夏の陣~其の弐。
フリクション実験~夏の陣~其の参。
前回「其の参」において64度のダッシュボードで真っ白になった情報カード。
できることならその過程が知りたいところ。
というわけで、今度は30分おきに調べることに。
それから、同じ車内の中でもダッシュボード以外の場所はどうか。
こちらも同時に実験してみることにしよう。
結果は以下のとおり。
ダッシュボード:
時間…11:50~12:20(30分)
温度…64度
結果…情報カードは真っ白に。
順を追って見ていくと…
まず、実験材料のbefore→afterを見るため、実験開始と同時に撮影したのがこちら。
すでに高温になっていたダッシュボード。
置くやいなや(as soon as)消え始めてしまう。
これには焦った。
30分後には完全に消えてしまった。
そのため、ダッシュボードはこの時点で実験終了。
一方、ダッシュボード以外の場所ではどうか。
もう一箇所の実験場所を運転席にし、こちらも30分ごとに観察することに。
なお、実験開始直後の写真はこちら。
結果は以下のとおり。
運転席:
時間…11:50~12:20(30分)
温度…48度
結果…情報カードに変化なし。
時間…12:20~12:50(30分)
温度…49度
結果…フリクションカラーズで書いた黒インクが薄くなる。フリクションポイントのクリアブルー、アップルグリーンが薄くなる(「其の弐」の時と同じ)。
時間…12:50~13:50(1時間)
温度…49度
結果…直射日光の当たる部分は消えかけている。
時間…13:50~15:20(1時間30分)
温度…50度
結果…ところどころ消えてしまった状態で実験終了。
ダッシュボードに置いた情報カード(上)と運転席に置いた情報カード(下)を比較したもの。
車から取り出しても両者ともインクの色は戻らず。
これは「其の参」の情報カードに関しても同じ。
なお、これらは一日たっても同様にインクは戻らなかった。
以上が「其の肆」。
今回の実験で分かったことはいろいろある。
まず、高温場所(64度)におけるフリクションインキの消えるスピードを目の当たりにしたこと。
これは恐ろしい。
やはり夏の車のダッシュボードにフリクションという組み合わせは相当危険な組み合わせと言えよう。
次なる発見は、測定温度が(フリクションインキが消えるとされる)60度に達していなくても消え始めるということ。
もちろんこれは直射日光が当たっている部分の温度まで測れていないという問題もある。
おそらくその部分は60度以上になっているのだろう。
が、これは同時に、温度が60度になるわけがないとたかをくくっているような場所でも、一部でも60度以上になる危険性があるような場所であれば、やはりフリクションインキが透明になってしまうことを意味する。
いずれにしても車の中は危険だ。
さらに興味深いのは、高温にさらされている時間とフリクションインキの変化の関係である。
今回の実験において「運転席」は終始50度以下であった。
にもかかわらず、長時間(のべ3時間30分)その温度にさらすことによって、同温度に1時間さらした「其の弐」のポストの時とは異なる結果が得られた。
これはなかなか興味深い。
いや、まだそうも言い切れないか。
これも単なる直射日光の影響かもしれない。
直射日光の影響のないポストの中でしかも「高温で長時間」という条件が理想だな。
これは「其の伍」がどうしても必要になってくる。
それとカンカン照りでかつポストに張り付いていられる日があれば…
郵便屋さんも来るし、なかなか大変な実験になりそうだ。
それに…
これは今から相当楽しみなのだが、今回透明になった情報カードたちがいつ、どのタイミングで復活するのか。
これは熱い。
フリクションインキの性質では、透明になったインキはマイナス20度で復活することになっているが、それは「65度以上の温度で消えたものに関して」という話を聞いたことがある。
今回の実験ではダッシュボードは64度、まだらに消えた運転席のカードに関しては詳しい温度も分からないが、これがこの先ずっと戻らなければ(温度計では64度と出たものの)実際には65度以上だったと考えてもよい。
が、温度計が正しければ、おそらくいつかは戻ってくるにちがいない。
かつて大阪の引き出しの中でひっそりと色が戻ってしまったアイロンで消したフリクションインキのように。
これは「冬の陣」も楽しみじゃわい!
とりあえずこれだけは言いたい。
「夏の車中に子どもを放置してはいけない」
本当にもうむちゃくちゃ暑いんですから。
今回の実験を拝読しておりまして、「書き込みをした本をしばらく夏の車中にほったらかしにしていたら、書き込みは消えるのかなぁ?そしたら、古本屋に売る際の手間が省けるな」なんて思いました。
やってみようと思います(とゆうか、ぼくのフリクション、目下、行方不明なんですが。フリクションで書いたノートがあるか、探してみます)。
そして、最後の締めのコメントに激しく同意です。
先日も、飼い主さん本人だったか、撮影のために犬を預かっていたテレビ番組制作スタッフだったは定かでありませんが、犬を7匹ほど冷房をきかせた車中に待機させていて、1時間後に戻ったところ・・・。冷房が切れていて、7匹のうち5匹が亡くなっていたとのこと。残り2匹もぐったりだったそうです。
大人の人間でも危ないです。
ブログ主さんも、あまりに夢中になりすぎて、「フリクション実験の女性脱水症状で倒れ搬送される」と新聞に載らないよう、くれぐれもお気をつけくださいませ。
車中に子供を放置して云々というニュースは良く見ますが、実感としてわかっていませんでした。
フリクションで実感がわくというのも変ですけど。
本当に猫町さんも車中で倒れないようお気をつけください。
実験、お読みくださりありがとうございます。
「冬の陣」はまだそこまで考えていませんでした。
貴重なご意見ありがとうございます。
「無理やり作った状況じゃないが、実際にありそうな危険な状況」というのがなかなか難しいです。
実験、お読みくださりありがとうございます。
フリクションで書き込んだ本に関しては、ページを開かないとさすがに消えないんじゃないかと思います。
高温で消し去らないとインクが戻りますしね。
数ページなら面倒でもやってみる価値はありそうです!
車の実験、写真を撮るだけで汗まみれですよ。
ところで猫町先生にはきっとあったりまえだと思いますが、先日久々に感激した互換関係の体験を。ジェットストリーム好きなので今までジェットストリームの芯をどのペンに入れるかばかり考えておりました。
濃い字を書きたい時に重宝するエナージェル、これも好きなペンですが、ユ―ロは替芯ないし、ノックはデザインがねー、という悩みがありました。
某アマゾンのレビューでエナージェルの芯はM社のJにぴったり、と書いてあって、いれてみたところ、ペン先のかたつきもなく、久々に感動。
ジェットストリームも最近カラーボディが色々充実しているので楽しみが増えました。
でもこのわくわくを共有出来る人がいないので、ここに書かせていただきました。
ぴっっったりだよ!!!!ってオットに言ってみましたが「・・・・よかったね・・・」みたいな、ねぇ。
だって芯の太さも一見全然違うのに!盲点!
長文、まことに失礼いたしました。暑さが続きますが、ご自愛くださいませ。
フリクション本体を車内に放置した場合は、中のインクが透明になると思いますよ。
中途半端な温度(60度未満)でどうなるか(薄くなったり戻ったりするか)までは分かりませんが…
それはそうと、すばらしい軸と芯の出会いがあったようですね。
だんな様の代わりに小生がおめでとうを申し上げます!
そういう喜びは大切にしないといけません!
ちなみに小生はその逆の組み合わせ(エナージェルの軸にジェットストリームの芯)が好きだったりします。
エナージェルノックの軸は確かにデザインは平凡なのですが、案外あのグリップが小生にはいい感じだったのです。
本当に長時間書いた場合、ジェットストリームのグリップは指に攻撃的なところがありました。
その点、エナージェルのグリップは可もなく不可もなく…小生にはよかったのです。