筆箱拝見!〜万年筆青年篇〜
2012年 08月 31日
今月2度目の満月、いわゆるブルームーンです。
そんな夜に素敵なお話ができることをとても幸せに思います。
今日、小生が働く店にこのブログの読者の方が遊びに来てくださいました(8月の贈り物。参照)。
そもそも「文房具好きの人と語り合う場を作りたい」一心で大阪から田舎にやって来た小生。
ですが、そんなに簡単に話が進むわけはありません。
焦らず何年も時間をかけてじっくりとそういう場を作っていこうと思っていましたが、今日のようにひょっこり素敵なお客さまがやって来てくださることもあるわけで、ただただ幸運に感謝です。
本日のお客さまは万年筆好きの素敵な男性。
数ヶ月前から「無罫フォント」を読んでくださっているとのことでしたが、それなら小生が万年筆にさほど詳しくないこともお分かりだろうと思うのに恐縮するばかり。
せっかくなので愛用の万年筆を見せていただき、万年筆の話やインクの話、ノートの話などをとりとめなく語り合いました。
「なんで無罫が好きなんですか」みたいな話とか…
本当に時間を忘れるほどの楽しさで、文房具好き同士の会話はまったくつきることがありません。
許可をいただいて、素晴らしい筆箱と万年筆を撮影させていただきました。

ため息の出るラインナップ。
見た瞬間から、(好きなんばっかりや!)とハアハアが止まらない小生。

左から、PILOTのカスタムヘリテイジ92、LAMY2000、セーラーのプロフェッショナルギア・インペリアルブラック、プラチナのセルロイド万年筆・キンギョ。
一番の愛用はLAMY2000とのこと。
インクはLAMYのブルーブラック。
お借りして書かせていただきましたが、本当に素敵な書き味。
あたりが軽くてやわらかいんです。
ブルーブラックも落ち着きのある色味で、純正のインクが気に入ればそれが最強だと痛感。
スクリュー式万年筆のカスタムヘリテイジ92には色彩雫の「月夜」(でしたよね?)。
プロフェッショナルギア・インペリアルブラックには色彩雫の「霧雨」。
セルロイド万年筆・キンギョには色彩雫の「紅葉」。
どれも試筆させていただきましたが、それぞれに素晴らしい万年筆でした。
これらの中で一番相性がよかったのはプラチナのキンギョ。
プラチナのペン先は視界が良く、ニードルのボールペンで書くときのようなクリアさがありがたかったです。
キンギョについては以前記事にしたこともあり(キンギョ注意報。)、今日久しぶりに見てあらためて素晴らしい万年筆だと思ったしだい。
しかし、せっかく来ていただいたのに小生のでくのぼうっぷりもすごいというか、お客さまの素晴らしい万年筆を見て「いいな、いいな」と言っていただけのような…(´_ゝ`)
「青墨」の色を示そうと自分の万年筆を取り出してみると、プロフェッショナルギアスリムは死亡しているし…(´_ゝ`)
ザコ度MAXの猫町でありました。
最後にノートに何か書いてくださいと言われ、お借りしたLAMY2000でちまちまとLIFEのノーブルノートに書かせていただきました。

いつ使うん、と思っていたら出番がやって来たうさむしのかわいいはんこと一緒に。

遠いところから来ていただいたのに、さぞかし期待外れだったにちがいないと今頃になって反省しておりますが、これに懲りずにまた遊びに来てくださいね。
今はまだ何もない、ただただ文具好きの店員がいるだけの店ですが、時間を気にせず、お茶を飲みながら楽しく文房具の話ができればと思います。
使い切れないほどのインクやノートで心ゆくまで試し書きしたり、お互いの筆箱を見せ合ったり、ボールペンを分解したり…
そう。
ここでなら「筆箱拝見!」も心ゆくまでできます。
ご来店の際はぜひ筆箱持参で。
これからも田舎の町で皆さんのお越しをお待ちいたしております。
営業日や営業時間がご都合の悪い場合は、ぜひご一報を。
できる限り対応させていただきます。
猫町フミヲ、こちらにおります。
月、火、水、木琴堂。