第2回OKB(お気に入りボールペン)48総選挙・猫町版。
2012年 10月 28日
第2回OKB48総選挙についてこれまでに書いた記事はこちら。
第2回OKB(お気に入りボールペン)48総選挙。
第2回OKB(お気に入りボールペン)48総選挙(感想)。
まあ全体の結果はさておき、投票方法の是非などもさておき、個人的な覚書として今回自分がどういう思考をへて1本を選ぶに至ったかを記しておきたい。
まずOKB48のメンバーを見てすぐに3人にしぼられた。
すなわち、
三菱・ジェットストリーム
三菱・ユニボールシグノ
ぺんてる・ハイブリッドテクニカ
なお、OKB48のメンバーの中で一度も握手(=試し書き)をしたことがないのは、三宝のウォーキーペンだけ。
それ以外は持っているか、自分のものではないにせよさんざん使った、もしくは店頭で買うことを前提に真剣に試し書きしたものばかり。
これで握手はしたものとして迷いなく進むことにした。
さて、先ほどの3人については後述することにして、意外に難航したのが4位、5位の選出。
結果から言うと、4位、5位の選出は放棄した。
まったく優劣がつかないのだ。
以下は候補には上がったが横並びだったメンバーたち。
三菱・パワータンク
PILOT・アクロボール
PILOT・オプト
PILOT・スーパーグリップ
ぺんてる・スリッチ
ぺんてる・ハイブリッドEK105
これらの中であえて言うなら、
PILOT・アクロボール
PILOT・オプト
ぺんてる・スリッチ
が4位に相当する。
三菱・パワータンク
PILOT・スーパーグリップ
ぺんてる・ハイブリッドEK105
は5位相当。
こんなわけで、実際にweb投票したのは3位まで。
それではまず5位相当のメンバーから見ていく。
これらのメンバーに共通なのは「情に訴えてくる系」(あくまでも個人的に)。
三菱・パワータンク
→出始めの武骨さから徐々にではあるが進化した点、こういうランキングでは不利な「加圧式」が売りな点…分かってもらえないのにまた出てきたのか、どうしてだよ、傷つくのが平気なんて嘘だろ。パワータンクを捨て置くことなど小生にはできない。
PILOT・スーパーグリップ
→ノック式限定ならあるいは4位グループに入れたかも。昔かっこいい人が使っていたというだけで、どうしても他の100円ボールペンとは一緒にできない。ある時期本気で「なりたい」と思ったボールペン。
ぺんてる・ハイブリッドEK105
→初めて恋したボールペン。初めて替芯を買ったボールペン。田舎町の高校生だった。それだけでもう十分な理由。
続いて4位相当のメンバー。
確かに優秀なのだが今一つ決め手がない。
うっかりしていると、先ほどの5位グループとの区別さえあやしくなる。
PILOT・アクロボール
→いわゆる「新油性」の中では一番油性ボールペンぽいところ。これくらいで十分だと思える。が、芯だけが好きなのかもしれず…(外見が好きじゃない)
PILOT・オプト
→ふと手にしたときの安心感。たとえば店員に差しだされるボールペンがオプトなら幸せになる。そんなボールペンは他にはないのだが…
ぺんてる・スリッチ
→幾本というPILOTのHI-TEC-Cをダメにしたあとの小生にはとんでもない救世主に思えた。ああ、自分にも使えるカラフルな極細ボールペンがあるんだなと思って。しかし染料系インクがどうにも残念で…
以上が、4位、5位の選出を見送った理由。
今あらためて考えてみても、やっぱりこれらの中から2人を選ぶのは不可能。
さて、それでは迷いなく選んだ最初の3人に話を戻そう。
三菱・ジェットストリーム
三菱・ユニボールシグノ
ぺんてる・ハイブリッドテクニカ
これら3人のうち3位はすぐに決定。
三菱・ユニボールシグノ
→抜群の安定感。特にキャップ式0.38の黒。これがなくなると相当困る。考え事をしているうちにインクが少々出すぎる点以外はまずケチのつけようがない。
で、問題は上位2人。
最初からこうなると思ってはいたものの、同率1位などの逃げ道はなく、本当に1本を選ばなければならないイベントのようでこれは相当苦しんだ。
ジェットストリームか?ハイブリッドテクニカか?
これを究極の選択と言わずして何と言う。
すでにこのブログをお読みいただいている方々には、小生がいかにこの2本を偏愛してきたかがお分かりのはずだ。
職場では片時も離さず、なくしたといっては嘆き、見つけたといってははしゃぎ、はてはコイルコードで名札からぶら下げていたマイジェットストリーム。
あるいは履歴書から恋文まで、人生のあらゆる局面をともにしてきたわが伝家の宝刀ハイブリッドテクニカ。
使っている最中の快感、書き上げた文字の満足度。
まったく差がない。
かたや「最強」、かたや「伝家の宝刀」。
差があるわけがないのだ。
試みにこの2人と過ごした時間に思いをはせてみた。
先に出会ったのはハイブリッドテクニカ。
ジェットストリームとの歴史はせいぜいここ数年のこと。
だがそれがなんだというのだろう。
ともに過ごした日々の長さなどなんの基準にもなりはしない。
次にしたのは2人を擬人化し、そのうちのいずれと結婚するかという想像だ。
結婚したことがない人間がする想像だからたかがしれているが、それでも真剣に考えてみた。
若くて優秀かつモテモテの人か、地味だが優秀で自分と爆発的に相性のいい人か。
有利なのは後者だ。
が、前者でも問題ないはずだ。
なぜなら相手は人間じゃないからである(なんやそれ)。
ジェットストリームがハイブリッドテクニカに勝る決定的な要素。
ハイブリッドテクニカがジェットストリームに勝る決定的な要素。
こうなったらあら探ししかない。
ジェットストリームの欠点→時間の経過とともに起こるにじみ抜け。
ハイブリッドテクニカの欠点→インクの乾きの遅さ。芯の劣化の速さ(猫町調べ)。
これらのことは最初から頭にあった。
両者を知り尽くして愛してきたのだ。
だが、もうこの欠点で優劣をつけるしかない。
長く変わらぬ愛を誓えるハイブリッドテクニカを小生は選んだ。
変わることが苦手な小生は、ずっと同じ調子で同じことを繰り返しながらひっそりと生きていきたい。
そんな小生のペースにきっとハイブリッドテクニカはついてきてくれる。
もしも自分の人生が筆跡に凝縮するというのなら、そこに必要なのは間違いなくハイブリッドテクニカだ。
そしてそれが何よりも大切なことだから。
そんなこんなで小生の第2回OKB(お気に入りボールペン)48総選挙は終わった。
小生の愛するハイブリッドテクニカは実に微妙で中途半端な順位だった。
でもそれでよかったと思っている。
このイベントで大切なのは全体の結果ではないはずだ。
今回こうして小生が懊悩したようなあれこれこそに意味があるのだ。
本当に公正な結果にするつもりなら複数投票を許してはならないし、握手会という名の「試し書き」を重要視したいならweb投票分は合算しないほうがいい。
が、そのような厳密なことよりも、一昔前には妄想だと笑い飛ばされるレベルのわくわくするようなイベントが実際に行われたことや、それをまとめた楽しい雑誌が出版される時代になったことを喜びたい。
タイムマシンがあったら10年前の自分に、20年前の自分に言いに行く。
絶対に楽しいことが待ってるから死のうとするなと。
自分の信じた筆記具を手にし、思うがままに文字を、文章をただ綴り続けろと。

お目当てはアクロボール0.4。
残念。
しょぼんとしながら石ころ蹴っ飛ばしながら家路につきました。

短すぎて書きにくいですが、財布にしまたときにかさばらず、クリップもしっかりしていて耐久性があり、ウォレットペンとしての基本は◎だと思っています。でも、芯をしまってると軸が抜けちゃうのはさすがにどうにかして欲しいところです。手帳用のペンなみに、ウォレットペンももっと競争があれば、改善されるのでしょうけど。
何はともあれ、私にとっては他にかえがたいペンとなっております。


この記事が読めただけでもOKB総選挙、やっててよかったです……報われました!
ボールペンそのものも楽しいですが、ボールペンについてあれこれ語ったりするのも同じくらい楽しいですよね。
ニーズがあるのかどうか分からぬままにとりあえず全力で投げてみたボール(記事)ですが、こんなにもナイスに受け止めてくれる人(どころか全力で打ち返してくれる人)がいてくれて本当に感無量です。
現代シャープペン調査についても大変興味深く読ませて貰ってました。
僭越ながら勝手にシンパシーまで感じていたりして。
いずれまとまった形で読めること、期待しています!
ではでは。
Vコーンは「4、5位グループ」に入れるかどうか迷ったのですが、世間一般の高評価や熱狂的な支持者の存在が気になり、今回は見送りました。
万年筆のような感触で使えるという点では非常に快適なペンなのですが、自分の字との相性はやはりゲルインクの方がいいので…
前回はいきなり結果を知ったOKBでしたが、今回は参加できてとても楽しかったです。
苦渋の決断でハイブリッドテクニカに一票を投じ、永遠の愛を誓ったわけですが、もしもぺんてるがこの先ハイブリッドテクニカを@@(言霊を信じるので伏字)にしてしまったら本当に生きていけないかもしれません…
どうかそんなことがないように、今後もOKBを、そしてハイブリッドテクニカをよろしくお願いいたします。
いつも楽しく拝見させていただいております。
このまま未来永劫コッソリ楽しませていただこうかと思っていたのですが、パワータンクのお話があまりにもツボに入りすぎたので、どうしても書かせていただきたくなりましたw
まさに「わかってもらえないのにまた・・・」なんですよねぇ。
ダウンフォースやエアプレスにしてもですが、この絶対無比な能力は短いくるくるでは到底理解してもらえないのは当然で。
投票結果のグラフ、握手会での得票の少なさを見るとあまりに不憫で・・・
ただ、毎日壁を机代わりに、はたまた雨の中手に持ったメモに、と持ち主の無茶にグズりもせず寡黙に答えてくれるパワータンクの素晴らしさを自分だけはわかっている、という愛し方もアリだと思ってますw
コメント長くなりすみませんでした。
最後になりましたが、寒くなってきましたので、風邪など引かぬようご自愛のほどを。
はじめまして。
ようこそ無罫フォントへ。
確かにおっしゃるとおり、ああいうイベントに加圧式の油性ボールペンは向きませんよね。
文房具屋の店頭は常に握手会場なので、ああいう実力派のペンたちがなかなか振り向いてもらえない場面というのを実によく目にしました。
たまにTVで加圧式ボールペンが取り上げられると、「そんなのがあるんだ?」と問い合わせがあったりするのですが、試筆したところでピンと来ず、結局買わなかったり、なめらか系のものやゲルインクボールペンを代わりに買って帰ったり(泣)。
加圧式ボールペンの実力はボールペンが書けなくなるというストレスに直面した時にこそ実感されるものですが、いかんせんボールペンや芯が安いので、「チッ、書けなくなったぜ」くらいで次のボールペンに手をのばしてすんでしまうんでしょうね。
知らない人は永遠に知らないし、知っている人は熱い。
それが加圧式ボールペンなのかもしれません。

ハイブリッドテクニカをこれほどに愛されている方が周囲におらず、とても寂しい思いをしてきました。
私のナンバーワンもテクニカです。
@@にならぬよう、祈っております。
また来ますね~。