三宮文具旅1:心の準備篇。
2014年 02月 20日
おもしろい文房具。
おそらくそれはあっと驚く新機能を持った文房具であったり、なるほどと膝を打ちたくなるようなアイデアにあふれた文房具のことだろうとは思いました。
が、何をおもしろいと思うかどうかは人それぞれだし、それを必要としているかどうかも分からない、第一もう知っているかもしれない。
そんな風に考えると、店先をにぎわしている新商品をすすめるのが本当にいいことなのかいつも分からなくなりました。
というより、もしそういう商品でよいのであれば「何かおもしろい文房具ない?」などとはそもそも聞いて来ないのではないかと思ったのです。
小生はそういう時、お客さんが今使っている文房具への不満や要望を聞き出すことにしていました。
その人が「おもしろい」と感じるには、まずある程度おもしろくない現状があり、それが劇的に改善されているような文房具に出会った時に「これだ!」という感動があるのかもしれないと考えたからです。
といっても、常日頃から文房具への不満を即答できるお客さんはまれで、普通の人はほとんど無感覚で文房具を使っているものです。
仮に不満があっても職場に帰って自分のデスクに戻ると思い出せるけど、文房具屋の店頭では頭から抜け落ちていたりします。
なので小生は、普段その人が使っている文房具を聞き出したり、胸元にさしているボールペンなどを話のきっかけに、それのどんなところが好きか、もしこうだったらもっといいのにと思うようなところはないか、などおしゃべりしながらその人があったらいいなと思っているような文房具を見つけるようにしていました(といっても忙しい店だったので慌ただしいものでしたが)。
そういった話から聞き出せる要望は案外地味で細かく、新商品として店頭をにぎわしているようなものではない場合もありました。
アイテムによっては廃番になるのをひっそりと待っているようなものたちもあったと思います。
でも、その瞬間その人が本当に欲していて、おもしろいと思うものが必ずしも新しいものばかりではないのです。
そのものが新しかろうと古かろうと、その人が初めて出会ったものは皆新しいものなのですから。
もちろんこれは一例で、しかも「俺/私にとって何かおもしろい文房具ない?」という場合の話でした。
これが「誰かにプレゼントしたいんだけど何かおもしろい文房具ない?」だったら、それは「何かかっこいいプレゼントを見つくろってよ」という意味になり、贈り物というまた別の視点で文房具を見ていかないといけなくなるからです(その場合も、プレゼントを贈る側が贈られる側の細かいニーズに気づいていれば、よりかゆいところに手の届く贈り物を考えることができますが、そんなお客さんは数人しかいませんでした)。
閑話休題。
なぜ今回こんな話から始めたかというと、自分自身が文房具屋を見て歩く時もそうだなあと思ったから。
自分自身の心の準備状態というか何というか。
何か具体的に欲しているものがあったり、それが何かは分からないなりに文房具のある部分に不満があり、それを打破するものを探しているとかそういったこと。
もしそういった精神状態なら文房具屋めぐりはがぜん楽しいものになるのではないかと。
(@@の△△がこうだったらいいんだけどなーそんなのあるかなー)
(あるやん!いつの間に出たん!)
みたいな感じで。
もちろんぶらぶらと目的なく見て回るのも楽しいですよ。
ただ自分の場合は、上記のような心の準備状態にないとどうしても購買につながりにくいんです。
よっぽどのこと(青が素敵!とか猫ハアハア!)にならない限り(比較的よくそうなるが)。
そう考えると、店先の商品展開というのはやはり非常に重要で、その気のない人を短時間でその気にさせないといけないわけですから、あの手この手で既存の文房具への不満を喚起させ、それを解消するのがこのアイテムであると謳うのでしょう。
納得です。
が、既存の文房具への不満がはたして「正しく」喚起されるかどうか、それがさらに「正しく」導かれるかどうかというとこれはまた別の話で、そこにはどうしてもその商品を買ってほしいというメーカーの情熱があるのみなんですが…
結局何が言いたいかと言うと、自分自身がはっきり文房具への不満や要望を自覚していたら楽しい買い物ができるに違いない!ということ。
そして、さんざんすでに筆記具を持ち、わりと機嫌良くそれらと戯れている小生は今回は特にそそられる筆記具に出会うことはなかったということでした。
にもかかわらず、買ってしまうものについて次回は書きたいと思います。
私の中では、実用•赤•キティのカテゴリがあって、
「実用カテゴリでキティさんがあればいいのに」
というのがドンドン実現していて、今急ぎでない文具が猛烈に増えています…
「ドンドン実現」分かります。
自分も極細の新油性ボールペンがない時は「0.5を出せえええええ」と思っていたものですが、今や各メーカーが新油性ボールペンの0.5を出し、メーカーによっては0.38や0.3の新油性まであり、そうなってくるともうおなかいっぱいになってしまって。
余は満足じゃ状態です。
おもしろいので、「あったらいいな文房具~筆記具篇」を考えてみました。
顔料インクでブルーブラックとか青系が充実した、頑丈なニードルのゲルペン。
ふつうのタイプの軸で、黒の部分がマットな濃紺色のグラフ1000。
ふつうのボールペンくらいの長さで、あとほんのちょっと細い軸のエアプレス。
…以下は、かなりイタイ妄想の類。
プレピーキティさん軸の、黄金聖闘士バージョン(名台詞プリント付き)12本セット(サブレ猫町さんでも…)。
猫町文具店(仮)ロゴ入りハイブリットテクニカ黒(本当はブルーブラック希望)0.4。怪盗ロドリゲスさんや挑発的態度の鳥など、うさむしさんのはんこ柄のワンポイント付きで。
…このイタイ妄想、すっごく楽しいです(笑)
それは全部欲しいですね…
青系のバリエーションがかつてのHI-TEC-Cくらい充実した顔料系インクのニードルチップのゲルインクボールペンがあったら最高…(ヨダレ)
黄金聖闘士バージョンの軸はあったらコンプリートしたくなるだろうなと思います(もちろん原作の絵希望)。
猫町文具店(仮)ロゴ入りハイブリットテクニカ黒はくたばる前に作ってみたいです。
①スタイルフィットのリフィル色数をシグノと同じに!(グリーンブラックやボルドーがほしい)
②ハイテックコレト、プレフィールも、同様!
③ハイテックの、廃盤カラー復活
くらいでしょうか?
現実的すぎ?(笑)
現実的のように思えて難しいんじゃないでしょうか…
ZEBRAが店頭に売っていない替芯をこっそりネットで売っているように、ネットなら…みたいな感じで手に入るようになるかもしれませんが…
もちろんこれとて妄想です!