三宮文具旅3:ロフトで買ったもの篇。
2014年 02月 24日
今回の文具旅に限らず、小生の文房具屋における散財の多くはレター用品なんです。
便箋とか封筒とかレターセットとかカードとか。
それらをほとんど記事にしないのは、このブログを読んでいる方に手紙を出すこともあるのでサプライズにならないから。
前々回の記事で、文房具屋めぐりには心の準備がどうのこうのと書きましたが、レター用品に関してはそれらはあてはまりません。
なぜならレター用品は「常時」小生を魅了し、興奮させるものだからです。
文房具に関してはすでに持っているとか不満がないなどの理由で「ふーん」と冷静に眺められても、レター用品に関しては「ふーん」ではまずすみません。
これには文房具とレター用品の商品としての性格の違いもあります。
文房具は比較的長期にわたって同じ商品が供給され続けますが(メーカーや商品によっては短命のものもあるが)、レター用品(特にファンシー系)はころころと商品が変わります。
この「ころころ」が実に曲者で、中毒性があるというか何というか、見つけるたびに「今しかないかも」「買っておかねば」という気持ちにさせられ、まんまと散財してしまうという…
もちろん人気でロングセラーになっていく柄のレター用品も多数あります。
が、季節ものの柄は1回きりであることが多く、ちょっとしたかわいいレターセットなどは単発であることがほとんど。
以前働いていた文房具屋でレター用品を担当したこともありますが、たとえその商品が廃番になってしまわなくても、同じ柄のレターセットをひたすらリピートし続けるということはありませんでした。
商品はどんどん出るし、いろんな商品を売りたいからです。
なので、小生が根拠もなくそわそわしてレター用品を買ってしまっているというわけでもないのです。
それらは実際買わないとなくなってしまうし、ましてや田舎在住の小生、機会を逃せない理由があります。
プレフィールやシグノRT1は時間がかかってもいずれ田舎の文房具屋にも並びますが、素敵なレター用品はまずやってきません。
こればっかりは田舎で思い知りました。
そんなわけでこのたびもバースデーカードなどのカード類を中心に、レターセットなどを多数買ってしまった小生。
都会に行く機会自体がなかなかないので、気の利いたものを見つけると、誕生日が半年以上先にある友人のバースデーカードまで先回りして買ってしまうぎらつきよう。
でもそれくらいでちょうどいいのです。
素敵なカードのストックがあるのは本当に心強く、ふいに知り合った人に何かプレゼントする時などにも活躍してくれたりするので。
さて、これらを持ってレジに並んでいる最中にふと我に返るわけです。
(買いすぎではないのか?)
それらは美しく、魅力的であるぶん安価ではなく、駄菓子屋感覚でレジに持って行くとばっさばっさとお札が消えて度肝を抜かれることもしばしば。
が、くじけそうになる自分を励ます呪文があります。
使 う か ら い い 。
これです。
もうこれにつきます。
そうです。
使うのです。
使うからいいのです。
そして実際にそれらは確実に使い、なくなっていくものなのです。
さらに、小生がレター用品に惹かれる理由。
それは「自分も誰かも楽しくなる可能性があるもの」だから。
書いている最中は自分が楽しく、それを受け取った人ももしかしたら楽しくなるかもしれない。
これは一人で使う文房具にはない楽しみであり、最高にわくわくすることのように思えます。
いわばレター用品は誰かへのプレゼントなわけですが、それを自分が使ってみることができるのがすばらしい。
他にそんな幸せなプレゼントがあるでしょうか。
レター用品が「常時」小生を魅了し、興奮させるのはこんな理由からです。
とはいえ、所詮ただの手紙好き。
書く手紙も選ぶレター用品も平凡なものなんですけどね。
かわいいキャラクターものに惹かれる時もあるし、封筒のかっこいい色や便箋のおもしろそうな紙質に惹かれる時もあるし。
気をつけているのは「自分の手に負えるかどうか」。
使うのは自分だし、誰かの手に渡るものだからノートのように失敗したけどまあいいか、にはならないので、確実に使いこなせそうなものを選びます。
この見極めが楽しいんですよね。
文房具好きの本領発揮というか、ただレター用品が好きというほんわかした気持ちではなく、市場で新鮮な魚を競り落とす卸業者のような鋭い目で選ぶのが楽しいんですよ。
筆記具や紙のことをあれこれ考えながら。
だからもしかすると、本当は相手のことを思い浮かべて選ばないといけないかもしれないレター用品を、自分は自分の楽しさのためだけに選んでいるのかもしれません。
自分の字が一番ましに見えるのはこのペンのこの太さだから、この罫幅だとちょうどいいしこれにしよう、紙の色もインクが映えそうだしちょうどいいや、といった具合に。
でも、自分が満足した字を書ける紙が自分をリラックスさせ、楽しい手紙につながり、しかもきれいに(あくまで主観的に)書き上がるのならそれでいいような気もするのです。
そういうわがままが許され、しかも相手も喜んでくれる可能性があるプレゼントが手紙かなと思うし、だからレター用品を買うのもやめられないんですよね。

ペン習字をマスターされた方なら漢字を崩すのもうまいですが、僕なんかこれがネックです。それでうまく見えるにはこのボールペンとこの紙、という組み合わせは、やっぱり意識します。
アルファベット24文字なら、誰が書いても筆記体がきれいにみえるのですが、平仮名と漢字は、そううまく行きません。

自分の文字と特徴と、その時にひかれるレターセットの種類と、その時にマイブーム(笑)の筆記具と・・・これらの組み合わせで、あれやこれやと、選ぶのがとても楽しいです(#^.^#)
あとは送り先のお相手の好みのレターセットにしようとか、悩む!!!けれど、この時間=買い物がとても楽しいです!!
そしてお手紙関連モノがどんどん増えてゆく・・・(笑)

私の嫁も、レター用品を好き好んでおります。近々、カモ井の工場見学があるだとかで、連行されることとなりました。この記事からほとばしる熱気が、嫁の熱弁とシンクロして、思わず笑ってしまいました。
そんないろんな柄のマスキングテープが必要かね!と思ったりもしますが、私も万年筆のインクに(若干)狂っているので人のことは言えません。むしろ、相手のことを想って買うレター用品に軍配が上がりそうです。

なんだかんだで、ついつい散財してしまいますよ。
今日も、ついパイロットオプトの新色(雪平鍋柄?)を一本買ってしまった。
フリクション4色(ウッドグリップ)は寸前で思い留まったけれども。
はじめまして。
ようこそ無罫フォントへ。
記事は若干体温高めですが、実際は「文房具を好む低体温の枯れた中年」です。
レター用品、相手のことも考えますが、文房具を使える喜びにうち震えているのも事実で、もしかして相手のことはあまり考えていないのかもしれません。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。