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無罫フォント

猫町フミヲの文房具日記

消しゴムの現実(後篇)。

うわあああん…
年は越したものの、新年早々ついにこの瞬間が…

MM5な消しゴムについては1つ前の記事を参照していただきたいわけですが、このざまですよ。
ぼろっといきましたよ。
消しゴムの現実(後篇)。_f0220714_12474413.jpg

悔しいのでもげたほうの小さい消しゴムもクズになるまで使いましたが、もげないようにガードしながら力を加減して消していて、ふと油断した時にぼろっといってしまいました。

弱い力で消さなきゃ、という話は前回にも書きましたが、なぜ自分はこんなにもゴシゴシしてしまうんだろうと考えてみました。
その時に頭に浮かんだのが、三菱の展示会の時に聞いた、「今の若い人たちは筆圧が弱い」という話です。

三菱によると、筆圧が強いのは小学生とある年齢以上の大人で、中高生などの学生は筆圧が弱いそうなんですね。
だから、クルトガの0.7はどちらかというと小学生を意識した商品だという話でした。

なぜ、今の中高生たちは筆圧が弱いんだろう、と自分なりにあれこれ考えてみたのですが、それは弱い筆圧でもきれいに書ける筆記具に恵まれているからではないか、と思うんですよ。

物心ついた時からゲルインクボールペンや、低粘度の油性ボールペンなど、そんなに筆圧をかけなくてもインクがなめらかに出るペンが周りにあふれていたら、幼少期はともかく、そんなに筆圧が強くならないんじゃないかしら。
なぜならその必要がないから。

逆に、そのような高品質な筆記具に恵まれていなかった大人たちは、粗悪な油性ボールペンを握りしめてぎりぎりと力を込めて書く習慣を身につけてしまったかもしれない。
そしてもしかすると、そのことは消しゴムについても言えるかもしれません。

つまり、あまり消えない粗悪な芯で書かれた文字を、今ほど高品質ではない消しゴムで力いっぱい消しながら育った世代は、進化した消しゴムに対する適切な力の加減を学ぶことなく過ごして来てしまったのかもしれない、ということです。

要するに、歳だから。
というわけですね。

自分で書いていてしょんぼりしてしまいますが、まあそういうことも含めて楽しんでいきたいと思っています。
Commented by たまみ at 2015-01-06 23:19 x
あけましておめでとうございます。
年賀ハガキのかわいい猫さんと羊さんで動物のお医者さんのハムテルとチョキ?を思い出しました。

さて、消しゴムのクレーター、Wフォームでも経験があります(笑)

消しゴムを裸では使いたくないので、なるべくケースのビニールは取らない、表面をメンディングテープで補強するといった対策を講じてます。
しかし、小さくなってくるとかなりボロボロに…ケースに擦れて先がちぎれたことも多々…(泣)
基本的に私も強く消しすぎなのか…。ああ、そうか、年なんですね(笑)
Commented by ふじたく at 2015-01-09 00:44 x
近年のボールペンの進化は、さらなる筆圧の低下をもたらしていると思いませんか?
複写式伝票を使用する業界は、ジェットストリーム、アクロボールは使用してはいけないと思います。「転写された文字が薄すぎて読めない」と何度か言われてしまいました。でも、だって、ジェットストリームは、筆圧をかけるボールペンではないんですよ。(^_^;) やはり、軸の細い、少し引っ掛かるようなボールペンが、複写式には合っていると思います。 

実は、私は、ジェットストリームが苦手なんです。楽に書け過ぎて、また、インクも鮮やか過ぎて、目がチカチカするんです。・・・歳なんですかね(^_^;)
Commented by 居候のたま at 2015-01-09 12:35 x
鉛筆で育った世代って(自分含む)筆圧が強かったんじゃないかと思います。
僕自身は数年前万年筆に出会い、最強クラスの筆圧が矯正され、これまで苦痛で苦痛で仕方がなかった手書きを心から楽しむことができるようになりました。
もちろん消しゴムもゴッシゴッシとやっていたわけですが、最近もげなくなってきました。
というのも、消しゴムを使うときがすべて実験となっていて、
最初は軽くこすって(滑らす感じ)消え具合や周りへの汚れ具合をチェック。
次に少し力を入れて消してみて、跡が残らないか、とやっているからなんですね。

もちろん時間に余裕がなければできないわけですが、今の消しゴムが軽い力で消すことを想定して作っていることは間違いないと思います。
MONOやRaderが最先端だったあのころが懐かしい…
今の高性能消しゴムにももちろん素晴らしさは感じるんですけど。
Commented by mukei_font at 2015-01-16 02:25
>たまみさん
そうですよ!
すばり「動物のお医者さん」の羊(プルプル)がモデルです。
消しゴム、フォーム系でももげてしまうんですね…
消しゴムのひび割れは、スリーブが意地悪をする時もあれば、スリーブと関係なくひび割れることもあるように思います(ひび割れの箇所的に)。
サクラがスリーブの形を工夫した消しゴムを出したようですが、あれがフォームイレーザーWの後継品なんでしょうか。
スリーブの補強は自分もやります。
スリーブの上のビニールからはずさない派です。
Commented by mukei_font at 2015-01-16 02:31
>ふじたくさん
ご指摘の通りだと思いますね。
自分も複写式伝票に新油性ボールペンはよくないと思います。
ノーカーボンの伝票であれば、ボール径の小さいものを選べば新油性ボールペンでもある程度引っかかってくれるのですが、ゆうパックの送付票みたいに何枚もくっついた分厚い伝票になるとかなりの筆圧が要求されますよね。
あれをなめらかな新油性ボールペンで書くのはかえって難しいように思います。
ジェットストリームが楽に書け過ぎて、インクも鮮やか過ぎて苦手というふじたくさんの感想、一番最初まだ0.7のジェットストリームしかなかった頃に同じことを思いました。
インクの黒さがうるさいと感じたのです。
もっとも、ペンは用途にはまれば良き相棒になるようなところがあり、ジェットストリームに0.5が出てからは、速乾性や書いた文字の美しさにずいぶん助けられました。
Commented by mukei_font at 2015-01-16 02:34
>居候のたまさん
なるほど、鉛筆世代ということですか…
小学生は筆圧が強く、そのうち筆圧が弱くなっていくのはシャープペンを手にするからなんでしょうかね。
自分も中学生以降はシャープペンを使っていたのですが…

しかし、万年筆との出会いで筆圧が矯正されるというのは理想的ですね。
そう考えると、筆圧の弱い今の若者はそのまま万年筆にスライドしていけるということになりますよね。
それはそれでいいことかもしれません。
かくいう小生は、筆記具によって筆圧が変わるようで、以前測定してもらった時はボールペンと万年筆とで全然違い、それぞれ平均的でした。
手が学習したのでしょうか。

消しゴムの実験、そそられます。
でも使う時=頭に相当血が上っている時みたいで、かなりダメな使い方をしてしまっています。
by mukei_font | 2015-01-05 23:59 | 消しゴム | Comments(6)

by 猫町フミヲ@無罫フォント
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