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無罫フォント

猫町フミヲの文房具日記

筆箱拝見!~ニッシーさん&えりのきさん篇・下~

さて今回は、文房具に興味がないのに、親切にニッシーさんを乗せて赤穂までやって来てくださったえりのきさんについて書いてみたいと思います(前回はこちら)。

今回のタイトルは「お友達も一緒にどうぞの巻」。

にこにこしながらも、いきなりニッシーさんと猫町がボールペンの話を始め、かなり戸惑っておられたえりのきさん。
これはいけません。
申し訳なさすぎます。

せっかく来ていただいたのですから、楽しんでいただかないと。
ということで、えりのきさんも一緒に文房具をあれこれ試すなどしていたのですが、雑談からえりのきさんが印刷関係のお仕事をされており、色に詳しいという情報を得ます。

もちろんここで登場するのは例の青色筆記具研究のカードです。
無理矢理えりのきさんに与え、またそれを興味深げに見てくれるえりのきさん。
偶然にもえりのきさんが青好きだったのもよかったです。

乗って来られた車が青い車で、猫町は車に乗りませんが(万が一乗るとしても買うことはないので青い車に乗ることはないであろう)、自分が乗るんだったら…と思わず夢見ることはあって、青好き!と盛り上がりました。

猫町の理想の青があるのはスズキのソリオとBMW…(この差)
でも、明るい青や、絵の具のチューブから出したまんまの水色みたいなのもかわいいですよね。
軽自動車ならナンバープレートの黄色との相性もあるし、ブレーキランプの赤色との相性にもこだわりたいところ。
車は高い買い物なので、選ぶだけで消耗しそうです。

さて、このカードの存在意義は特になく、だからどうしたという最たるものですが、「青」といっているのにメーカーによって違う青色だったり、インクの種類が違うと同じメーカーでも異なる青色だったり、ということを漠然と楽しむにはいい材料なのです。

そこでえりのきさんに、猫町の好きな青色をいくつか示し、これらを再現しようとするとどんな風な色の組み合わせになるのかなど、あれこれ質問。
印刷はまだ別物なので、と前置きしつつ、トウシロの質問に真面目に答えてくださるえりのきさん。
えりのきさんとインク工房に行ったら楽しいだろうなあ。

さて、そうこうしている間もニッシーさんの熱弁は続いており、ことあるごとにニッシーさんはえりのきさんに試筆を進めます。
右がニッシーさん、左がえりのきさん、中央が猫町。
筆箱拝見!~ニッシーさん&えりのきさん篇・下~_f0220714_9172115.jpg

熱弁するニッシーさんと、素直にいろいろ試してみるえりのきさん。
試し書きするにしても、たっぷりの紙の上で書くのと、硬いものの上で書くのとでは違うので、ソフト下敷を持ってきたり、メモパッドを用意したりする猫町。
筆箱拝見!~ニッシーさん&えりのきさん篇・下~_f0220714_9183845.jpg

しかし見ていると、ニッシーさんとえりのきさんとでは書く字の大きさが全然違うんですよね。
えりのきさんの字は小さく、筆圧も弱い感じ。
ニッシーさんおすすめの太軸の筆記具も「ごつすぎる」とかなり不評。

そこで猫町が普段愛用しているシグノRT1などを試していただくと、ちょうどいい感じ。
グリップも、0.38というペン先の太さもちょうどよかったみたいです。
どうも好みは猫町に近い様子。

筆圧はかなり弱めで、普通の油性よりはゲルが合っている感じ。
なめらか系油性ならビクーニャでもいいかもしれない。
おそらく普通の油性ボールペンだともそもそした字しか書けず、(こんなもんか)と思いながら使っているだろうなと思いました。

聞くところによるとかつてはマンガを描いていたこともあるというえりのきさんは、かなり先の細いペンも使いこなせる様子。
ということは、PILOTのHI-TEC-Cなんかでもいいのかもしれない。

さて、興味があったので、えりのきさんが普段いったいどんなボールペンを使っているのかを聞いてみたのです。
文房具に興味のない人が、それでも使っているボールペンというのはどんなものだろうかと。

すると、プライベートではまったく使わず、仕事中は職場にあるやつを使う、とのこと。
職場にあるやつ、というのがまた興味津々だったので、それはいったい流行りのジェットストリームなのか、スーパーグリップや楽ノックのようなノック式の100円油性ボールペンなのか、あるいは昔からあるキャップ式のニューハード的なものなのか…

いくつか文具メーカーのカタログを見せてみたところ、それはどうやらスーパーSのようです。
最初は「トンボだと思う」と言い出すので、トンボ!それは珍しい!と興奮した猫町&ニッシーさんでしたが、結局PILOT…
なぜトンボと思ったんだろうか…

えりのきさんは本当に愉快なほどいろいろなことを知らず、カスタマイズボールペンなども初めて目にするようでした。
しかし、文具店員時代はそういう方もたくさんおられたので、何やら懐かしい気持ちになって説明する楽しさを思い出したりなどしました。

手帳についても同様で、

ニッシーさん「手帳は高橋だっ」
えりのきさん「…」
ニッシーさん「…手帳には高橋と能率の2大勢力があるんだけど、」
えりのきさん「ノーリツ…ノーリツってのは、あのノーリツ?」
猫町「あ、たぶんその『ノーリツ』ではなく…」

それにしてもニッシーさんとえりのきさんは楽しい方々で、仲良しなのにニッシーさんはえりのきさんに文房具の話をしたことがなかったんですね。
まあ自分もうさむしに相撲や時代劇について熱弁したことはないわけですが、旅先で急に熱弁し始める友(ニッシーさん)を見てえりのきさんがどう思われただろうと考えると、なんだかほのぼのしてしまいます。

ただでさえ、大人になっても仲の良い男同士の二人旅、とか楽しそうなのに、うらやましい限りです。
ちなみにお二人は御朱印集めの旅をされており、こちらがニッシーさんの御朱印帳。
筆箱拝見!~ニッシーさん&えりのきさん篇・下~_f0220714_9342437.jpg

こちらがえりのきさんの御朱印帳。
筆箱拝見!~ニッシーさん&えりのきさん篇・下~_f0220714_9344052.jpg

文房具の話が一段落した後は、ちょうど開催中の縁起物展を見ていただいたり、ロールペンケースやレトロ文具をお買い上げいただいたりもしたのですが、うだうだと野球の話や相撲の話などの雑談もできて楽しかったです。
複数の方を同時に接客することはなかなかないのですが、ぎゅっと濃い時間を過ごすことができました。

最後は、えりのきさんが買った商品を店に忘れていくというオチがありましたが、それもなんとか解決し、本当に素敵な思い出になりました。
これからも仲良く二人旅を続けてください。
このたびは素晴らしい時間をありがとうございました。
Commented by 輪音 at 2015-05-24 22:07 x
お二人が本当によい友人関係なのだと思いました。

素晴らしいことだと考えます。


猫町さんは時代劇もお好きだったんですね。

かつて『時代劇スペシャル』という名作群がフジテレビ系列で放映されていたそうですが、ご存知でしょうか?

彦さんが秀逸な『仕掛人・藤枝梅安』とか田中邦衛さんの『岡っ引きどぶ』とか加藤剛さんの『花隠密』とか、放映作品は実に多彩なものだったそうです。

お会いした時に時代劇の話が出来たらいいですね。


Commented by mukei_font at 2015-06-05 20:55
>輪音さん
本当に仲良しでいいなと思いました。
時代劇は確かに好きですが、なんというか普通のチャンバラ系が好きで、ごく一般的なものしか見ていません。
暴れん坊将軍、遠山の金さん、新五捕物帳、必殺仕事人、あとは鬼平犯科帳や剣客商売、子連れ狼、三匹が斬る!などを部分的に…
古い時代劇を見ながら、すぐに斬られる下っ端(有名な福本清三さん以外)やたくらみ系の商人、イカれた悪役、いい人ぶったワルなどを役者の名前とともに覚えるのが好きです。
by mukei_font | 2015-05-19 23:59 | 筆箱拝見! | Comments(2)

by 猫町フミヲ@無罫フォント
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