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無罫フォント

猫町フミヲの文房具日記

やっぱり手書き文字好き。

ここを読んでいる方の中には同好の士もいると確信しているのですが、人が書いた字を見るのが好きです。

この「見るのが好き」は大きく2つに分けることができて、1つめは「こんな字を書いてみたいなあ」という憧れ目線で眺める場合、2つめは単に観察するのが楽しいという場合。

自分の場合は圧倒的に後者で、書かれた文字から筆記具を予想したり、学生時代のノートを勝手に妄想したり、さらにはどんな人なのかを想像したりするのが楽しいのです。

そして、いいなと思ったものは切り抜いてとっておいたり、小さければEDiTに貼ったりします。
たとえばこちらは新聞下段の書籍広告なのですが、いろいろな書店員の手書きコメントを集めた広告のようです。
やっぱり手書き文字好き。_f0220714_20511604.jpg
こういうのを食い入るように眺めてしまうんですよね。
字体からして丸字の流行った世代(すなわち自分と同世代)かしらん、と考えたり、どうして途中で字が太くなっているんだろうと使ったペンを想像してみたり。
やっぱり手書き文字好き。_f0220714_20512715.jpg
おそらく想像ですが、版元が各書店の文芸担当者に紙を渡して、ここに何かひとこと書いてください、みたいに頼むんじゃないかと思うんですよ。
で、頼まれた書店員が書くのですが、あ、失敗した、この紙もう1枚ないんですか?となって、ない?あー…まあいいか…みたいなこともあるんじゃないかと。

何度も何度も書き直したバチバチに完成度の高いPOPじゃないところがまたとてもいいです。
これ、一人だけ行書風の印刷文字の人がいますが、残念ですよね。
いくら字が下手でもこういう場面では手書きに勝るものはないと思ってしまいます。

冒頭にも書いたように、文具好きの人は手書き文字好きの人が多いようで、Twitterでも文具好きの文脈で手書き文字を多く見かけます。

が、文具好きの人の字は筆記具の使用頻度に比例し、上手下手に関係なく「書き慣れたもの」が多いんですよね。
平たく言えばどれもきれいなのです。

自分はもっと荒削りで無防備な字を見てみたいし、そういう場面で選ばれた筆記具について考えるのがたまらなく楽しいのです。

…というようなことを以前も書いた気がして検索してみると、書いていました。

by mukei_font | 2018-03-25 23:59 | フォント屋猫町 | Comments(0)

by 猫町フミヲ@無罫フォント
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