調教中のペン・その1(PILOT・カスタムヘリテイジ912)。
2018年 05月 19日
いつまでたってもペン先がガリガリと引っかかるというか、自分の字がまるで書けないのです。
毛細管の調子はペンドクターに診てもらっているので、理由は明らかに自分の悪い持ち方のせいです。
が、他の万年筆ならばそこそこ歩み寄ってきてくれるのに、この万年筆は頑としてなびかず、かっこいいペン先はいつまでも意地悪な感触のまま。
もともとPILOTの万年筆のペン先は、セーラーのものに比べると最初は引っかかるような感じがする、とPILOTの方に聞いたことがあります。
最初からなめらかに書けるペン先ではなく、使っていくことで自分の手になじませていく喜びを感られるペン先であると。
とにかく使わないと。
不快な感触にめげず、あえて使い続けることでやわらかな感触になるのかもしれません。
というわけで、英語日記下書き専用筆記具に指名し、日々筆記体を書いて鍛えているわけですが、今のところ以下の2つの結果が得られました。
1つめは最初は筆記体を書いていてもガリガリ感があり、他の万年筆よりも感触が相当悪かったこと。
これについては試行錯誤の結果、普段の自分の持ち方よりもペンを寝かせぎみに書くことによって対処しました。
2つめはそうやって心を開き始めたカスタムヘリテイジ912で日本語を書いてみてもやっぱりダメだったこと。
筆記体を書く時のようにペンを立てずに書けばそこそこ書けるのですが、いつもの自分の字じゃない点は解決しません。
ということで、まだ調教中というわけです。
書き慣れた自分の字にこだわらなければ当初のピリピリ感はだいぶ減じたので、これからも仲良くしていけばそのうち…
なお、このペン先のピリピリ感というのはボールペンにもあって、それはペン先の形状が自分の手に合わないということもちろんあるのですが、単に使い慣れていないからこわごわと書いてしまい、ますます苦手だと思い込むことでピリピリ感を増幅させる場合もあるのです。
自分にとってはPILOTのジュースアップのペン先であるシナジーチップがまさにそんな感じで、こちらも調教の結果ようやく力加減を会得したという経緯があります。
要するに慣れていけばいろいろ解決するんじゃないかという話ですね。