終わったようで終わっていなかったエナージェル0.5の赤の話の続きです。
確かにボールペンの最後の瞬間というのはいろいろなパタンがあるのですが、比較的潔く終わる(シグノRT1の替芯である)UMR-83に慣れすぎてしまったのかもしれません。
何しろUMR-83は心持ちインクのトーンを落として最後の日々をひた走った後、ある日ぴたりと書けなくなるので。
さて、エナージェルの替芯LRN5をどうしましょう。
まだインクが出るとは言え、何かの軸に入れるほどはもたないはずなので替芯のままの状態で机に転がしておき、一瞬のメモ書きに使うことにしました。
替芯を直接握って書くのです。
この光景は中学生との勉強場面でしばしば見るものです。
最初見た時はぎょっとして根掘り葉掘り聞いてしまいましたが、意外とよく見る光景で、(またか)と聞かなくなりました。
彼らの話を総合すると、ボールペンを雑に扱ううちに本体を壊してしまい、しかしまだインクがたくさんあるので芯だけで使っている、というもの。
親に買ってもらわないのか、頻繁に壊すので親に怒られるのが嫌で黙っているのか、そのあたりは分かりませんが、使っている彼らに共通して言えるのは悲壮感がないこと。
なぜかそれなりになじんでいるんですよね。
これは自分で芯を直接握ってみて思いました。
案外いける。
単色のゲルインクボールペンの替芯は結構な太さがあり、握れないこともないのです。
手帳用の細軸ボールペンだと思えば似たような太さというか。
欠点は油断するとどこまでも転がっていってしまうことですが、そうこうしているうちに完全に使い切る瞬間がおとずれることでしょう。