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猫町フミヲの文房具日記

レイさん@猫町文具店(仮)その2(単語帳とは)。

英単語の話になったので、9月に木琴堂に遊びに来てくださったレイさんの話に戻ります。

唐突に思われるかもしれませんが、猫町の中ではつながっています。
ここで、レイさんと猫町が何をして遊んだかを復習してみましょう。
・雑談
・キャラクターボールペンの芯探し
・サクラクレパス消しゴムは何系か
・シャープペンの芯径と鉛筆の境界
・タブレット(iPad Pro)と手書き
この「雑談」のほとんどは英語にまつわる話でした。
というのもレイさんは非常に英語が堪能で、ついに留学までされたというお話を伺ったので、いったいどうやったらそういうことになるのか興味津々の猫町は野次馬的にあれこれ聞き出していたというわけです。

結果的に言えば、あれこれ聞き出した割に(レイさんの目はキラキラしているなあ)といったことしか印象に残っていないのですが、その話の中でレイさんがおっしゃった次の言葉が強烈に記憶に刻まれました。

僕、単語帳回せないんですよー

単語帳を回す…?
おそらく、これは「単語帳」(と呼ばれる単語の参考書、例えば『ターゲット1900』とか『速読英単語』といったもの)で英語を覚えるのが苦手、ということなんだと思います。

しかし猫町には引っかかる表現がいくつかあり、ちょっと話が頭に入ってきませんでした。

まず「単語帳」ですが、自分はあのタイプの本を「単語帳」と呼ぶ習慣がありません。
世間でそう呼ばれていることを知ったのはここ数年のことで、つまり自分が受験生の頃はその名称を知りませんでした。

それでは何と読んでいたのかというと、本の名前で呼んでいました。
桐原書店の『標準英単語』『上級英単語』なら「キリハラの標準」「キリハラの上級」と呼んでいたし、『ターゲット1900』なら「ターゲット」と呼んでいたと思います。

総称のようなものについて考えたことはありませんでした。
あえて言うなら「単語集」だったと思います(前回の記事参照)。

それより何より「単語帳」という表現に強い違和感を感じるのは、自分にとっての「単語帳」は単語を書くノートのことを指すからです。

PAGE/FOREIGN WORD/PRONUNCIATION/JAPANESEみたいな欄が設けてあり、そこに自分でちまちまと書いていくタイプのノートのことです。
今もスリムなサイズのリングノートタイプのものを見かけますが、自分が使っていたのは普通の綴じのノートのタイプでした。

ところが文具店員になるとさらにまた別のものを「単語帳」と呼ぶということを知るようになりました。
「単語帳」と言いつつ「単語カード」を指している、という場面が多々あったのです。

「単語帳、どこ?」
「こちらです(マルマンの「ワードブック」等の売り場を案内)」
「え?ちゃうちゃう、こうしてめくって(単語覚えるやつ)」
「ああ…(単語カードのことかい)」

みたいなことがかなりあったと思います。
あまりにもあったので、「単語帳」と言われると「単語カード」しか案内しなくなりました。

これら2つのエピソードから、先ほどのレイさんのセリフである、

僕、単語帳回せないんですよー

を聞いた時に猫町の頭に浮かんだのは、指先を単語カードのリングに入れ、ぐるぐる高速で回転させるも吹っ飛ばすなどして失敗しているレイさんの姿でした。

が、同時に「単語帳」→「単語カード」ではない可能性、すなわち「単語帳」→「ターゲット1900」的な路線もかすかに頭に浮かび、さらに「回す」という表現もなじみがないけれど「単語帳を何周もする」といった意味の表現かもしれない、と勝手に想像で補いつつ話を聞いていたというわけです。

レイさん、合っていますでしょうか…

とにかくあれ以来猫町の頭の中には目をキラキラさせながら単語カードをぐるぐる回しては失敗して拾いに行っているレイさんの姿がまるで見てきたかのように刻まれてしまったのです。

ということで、今回はレイさんと話していた時に猫町の頭に浮かんだ妄想のみの記事となってしまいましたが、個人的には「単語帳」という表現はやはり違和感しかありません。

だって「~帳」と言えばノートですもん。
しかも自分が関与したノート。
あれはどう見ても参考書じゃないですか…ブツブツ…

ちなみに今猫町と勉強している学生たちの中でマルマンのワードブック的なものを使っている人はいません。
使おうとした人はいましたが、続かなかったようです。

もしタイムマシンがあって当時の自分が今の商品を見たら、自分はリヒトのツイストワードノートを使いたくなったかもしれません。
が、費用のことや、手間のことや、リング径(たいしてはさめない)のことなどで躊躇しただろうな、とも思います。

自分にしても高3の最後まで単語帳を作り続けていたわけではないし、結局は泥臭く書き殴ったり、長文を読んでいて出てきた単語を覚えたりしてあがいていた気がします。
ましてや今はもっといろんな方法があるし…

単語帳は遠くなりにけり。

年の瀬につぶやくのでした(続く)。

Commented by horenso39 at 2018-12-30 12:53
中3(中2だったかも)の頃にダイソーに単語帳(単語カード)を買いに行ったのを思い出しました。
自分としては単語カード(リング式で日本語と英語を片面ずつに書いておき、めくって覚えるやつ)のつもりで「単語帳ってどこにありますか?」と店員に尋ねたのですが、店員が案内してくれたのはダイソーの学習コーナー。その後なんやかんやしてなんとか目当てのものを見つけることはできましたが、単語帳の一般的な呼び名は違うのか...と衝撃的なことだったのを憶えています。
自分は単語帳という呼び方について親(50代)に習ったのでそこに原因があるのかもしれません。
by mukei_font | 2018-12-23 23:59 | 猫町文具店(仮)出張所 | Comments(1)

by 猫町フミヲ@無罫フォント
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