これを一回もやったことがないのです。
今までの人生の中で一回もこんなふうにかっこよくダイアリーをパラパラ(それも人前で)めくったことがないのです。
そういう場面がまずなかったし、あったとしてもあたふたカレンダーを見ながらなんとかかんとかなるようなそんな生き方をしてきてしまいました。
憧れていたのか?と自問自答するとかすかにうなずく自分がいて、ああ、自分はちょっとそういうことをやってみたかったんだなあと思いました。
そこでこれまで猫町の無意識下に沈んでいた「ちょっと予定確認しますね(パラパラ)」なダイアリーは何だったのかを考えてみることにしました。
一番最初の憧れはポケットサイズの手帳だったと思います。
昔年末に生命保険会社がカレンダーと一緒に持って来ていたような地味な手帳。
あれをパラパラやる大人になりたかったなあ…
紙を忙しくめくる音なんかも大人っぽくて、聞き込みしてる刑事さんのイメージも重なってなんだか大人な感じ。
続いての憧れはやはりシステム手帳。
ミニサイズのものやナローサイズのものもかっこいいですが、どーんと大きなサイズのものを堂々と広げてパラパラ…
何度生まれ変わってもそんな生き方はできそうにないですが、仕事をしている人の自信がみなぎるアイテムではないでしょうか。
最後はとっても上品で高級感のある薄型のマンスリー。
スーツの内ポケットなんかからスッとなめらかに出てきて、そういう人はたいていクロスのクラシックセンチュリーを使っていたりするんですよね。
そのペラペラの手帳に何が?…あ、きっと必要最小限のことがスマートに書いてあって後は頭の中に完璧に入っているんですよね的なあれ。
ふう…
でも猫町さんもダイアリー使ってますよね?
確かEDiT?
なんて言わないでください。
予定を管理するような使い方はしておらず、もっぱら思い出ノートなので…
昨年から今年にかけての変則的なスケジュールを裏紙に書き、それをちらちら見ながらやりすごしてしまった自分には「ちょっと予定確認しますね(パラパラ)」は今年も遠い幻のようです。