嘆きのプレフィール。
2021年 04月 20日
ときどき思い出したようにからんですみません。
ZEBRAのプレフィールについて書いてみたいと思います。
なお以下の文章をお読みになる前にぜひこちらに目を通していただければ幸いです。
ということで、なぜか「なかったことにされてしまった」せつないプレフィールについてです。
今はサラサセレクトという名前になり、3色ホルダーと5色ホルダーのスマートな展開になっていますが、かつては油性インク、エマルジョンインク、ジェルインクの3種類のリフィルをかかえた大所帯だったプレフィール。
その4色ホルダーを使っていた猫町はどうにもこうにもジェルインクのリフィルと相性が悪く、何度もリフィルで失敗したのちついに激怒(続きは以下の記事参照)。
なぜプレフィールが「なかったことにされてしまった」のか。
それはエマルジョンインクのリフィルがパッとしなかったから(おそらく油性インクのリフィルも)。
もっともこれは「当時」はそうだったのではないか、という想像でしかないのですが、エマルジョンインクはジェルインクのようにクリアには書けず、あの大量のラインナップにおいてジェルとエマルジョンの違いをあまり理解しないままうっかりエマルジョンインクのリフィル(あるいは単色ホルダー)を買った客ががっかりしたりなどいろいろ良くないこともあったのではないかと想像します。
たとえばこちら。
3ミリ四方くらいのサイズの文字ですが、エマルジョンインクで書くとつぶれてしまいます。
でもゲルインクなら確実にクリアに書ける大きさです。
特に事態をややこしくさせたのではないかと思うのが、単色ホルダーが三菱のスタイルフィットに似た外見をしていたことではないかと思います。
三菱のスタイルフィットのような性能を期待し、それのZEBRAバージョンだろうとうっかりエマルジョンインクの単色ホルダーを買ってしまったら?
上記の写真のような文字を書いて喜ぶ人はいないでしょう。
かなりがっかりしたのではないかと思います。
ということで、エマルジョンインクと油性インクは早々にプレフィールから撤退する羽目になったのではないか、とこれまた勝手に想像しています。
激戦のカスタマイズペン界において彼らはあまりにも力不足だったのではないかと…
もちろんそれらのインクが駄目というわけではありません。
単色軸でガツンと勝負すれば油性インクだって素晴らしいし、エマルジョンインクもその後素晴らしく質が良くなりました。
ただ、カスタマイズペンという形態に合わなかったのではないかという話です。
そんなこんなで大所帯のプレフィールから油性インクとエマルジョンインクが去り、なぜか単色ホルダーもなくなり、3色ホルダー、5色ホルダーの2種類の軸にしぼって「俺たちはサラサなんだ…そうさ、SARASAなのさ!」というアイデンティティのもと今はサラサセレクトとしてぶいぶいやっているというわけなのでしょう。
これらの流れと今手元にあるもさもさした書き味の単色ホルダーのエマルジョンから学ぶことは、
・プレフィール当時のエマルジョンインクは粗悪であった
・すぐに死亡したり、書き味ももさもさして安定せずさんざんであった
・特にカラーインクは厳しいものがあり、誰の何のためのペンかよく分からない状態であった
であろうということです。
しかし、現在使用中のブレンやスラリにこれらの不満は感じません。
細い径の多色リフィルと単色リフィルを比較している場合ではありませんが、インクに非常に安定感が出たのは感じます。
以前は単色リフィルでもプチプチとダマが出来たり、そこをこすって紙面を汚したりしたものですが…
今のZEBRAならカラーのエマルジョンインクでも高品質のものを作れるのでしょうか。
ブレンのような書き心地のカラーインクがいろいろ選べるカスタマイズペンがあったとしたらどうだろう。
それでもジェルインクにはかなわない。
そう思ってオールサラサの方向に舵を切ったのかもしれません。
まあほぼ妄想ですが(このブログ全体がそうなのですが)、縁あってうちにやって来たどこか不憫な単色ホルダーのエマルジョンインクを自分は使い続けています。
体調不良をメモするのがエマルジョンのピンクの役目ですが、たまにむちゃくちゃきれいに書けたりするのがうれしくて、もそもそと戯れているのでした。
by mukei_font
| 2021-04-20 23:45
| 筆記具・多色、多機能
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