4630万円(46300000円)…文房具屋開業
はやっぱりしんどいなと思い始めました。
仮に出店の地域や場所等に恵まれ、またここは普通の文房具屋ではなくクセの強い道楽的な文房具屋なんだと主張して宣伝したとしても元文具店員である自分は、
「あら、文房具屋なのに@@がないの?」
というセリフにダメージを受けてしまいそうだからです。
「祝い袋は置いてないの?」
「子どもの学習帳はどこ?」
「屋外でも使える粘着テープある?」
「コピー用紙を箱で買うといくらになりますか?」
全部に対応していたらまとまりのない店になってしまいそうだし、かといってセレクトショップ的な文房具屋は実は猫町自身ちょっと苦手なんですよね。
シモジマみたいな文房具屋が好きですが、あんな規模なら4630万円で足りるのかという話になってくるし、いかんいかん、楽しい想像なのに暗い気持ちになってしまいました。
そこで猫町が新たに考えたのは、文房具好きに共通の悩みである「持ちすぎている文房具をどうするのかという問題を解決する場(あるいはシステム)」の構築です。
文房具好きが数人集まれば必ず話題に上るのが、一生かかっても使い切れない買いすぎた文房具をいったいどうすべきかという問題ですよね。
知り合いにあげる、フリマアプリで売る、寄付をする。
何もしないよりはいいですし、新たな出会いがあれば文房具も喜ぶでしょう。
しかし自分はいつも何か物足りない気がするのです。
持ちすぎている文房具に安い値段をつけてイベントで売ったことが何度かあるのですが、単なる「安さ」のみに惹かれてその文房具を手にし、使い方もよく分からないまま買っていく人を見ていると、そうじゃないんだよ!という気持ちが強くなり、これが真の解決策とは思えませんでした。
自分が入手した時よりも安い値段で売るのが悔しいという話ではまったくありません。
なんというか自分が愛した文房具が自分と同じくらいの熱量を持った人のところに届けられるのならお金などお賽銭程度でいいのです。
あるいは文房具に興味はないけれど、真実必要としている人のところに確実に届ける方法とか。
なんかそういうシステムがあればなあと思いますね。
そうなってくると店舗などいらないのかもしれませんが、もし店舗も作るならレンタルスペース(レンタルボックス?)みたいな形式にして、自分がいかにこの文房具と出会ったのかとか、こう使えばおもしろいんじゃないかみたいな暑苦しいメッセージとともに、他ではゴミ扱いされるような安い文房具や文房具の部品(ボールペンの軸だけとかバネだけとか)も含めたものを堂々と展示販売するような形にしたいですね。
まあ相当展示を工夫しないとゴミにしか見えないでしょうし、難しいでしょう(笑)。
誰に需要があるんだという話ですし。
それならネットで十分と思いますか?
自分はそれじゃちょっと物足りないと思っているので悩んでいます。
すでに知識がある人が自分の問題を解決するためだけに賢くネットを使うのとはまた別に、今までそんなことを考えてもみなかった人に実物を見せながら提案してみたい、という気持ちがあるのかもしれません。
カスタマイズとも呼べないささやかなささやかな文房具の楽しみ方を。
でもまあただの妄想なので。
ただ、妄想でもリアル文房具屋はしんどいと思う程度には文具店員時代のあれこれが染みついています。
もう文具店員を辞めて十年になるのですが。
本日の夜食メモ:塩むすび1個。減塩を心がけすぎて本日の塩むすびも味がせず。塩むすびも奥が深い。せっかく塩の町赤穂に住んでいるのだから塩むすびを究めて町おこしに協力、いつしか塩むすびのゆるキャラなどもできて猫町も塩むすびアンバサダーとして活躍…(妄想しすぎてはや空腹に…)