シオノギクリフター・その4(初心者だけど)。
2023年 08月 16日
確かに猫町は多色ボールペン初心者ではありますが、同時に研究者であり求道者でもあります。
というわけで、使い始めの芯にマークをしてインクの減る速さを競う芯レースの開催および各種データの取得は当然の作法としてやっております。
今は「いかにして油性ボールペンで自分の書き慣れた字を書くか」という技能を高めることに日々夢中になっているところです。
かつて油性ボールペンを激しく使っていた頃のことを振り返ってみると、それはけっして美しい文字を書くためではありませんでした。
書いていたのはすぐに捨てられる走り書きのメモであり、注文書でした。
そして自分はその普段着感を愛していたのです。
創作していた当時はこだわってあえて油性ボールペンを手にした時期もありましたが、それもこの普段着感に魅力を感じていたからでした。
頭に浮かんだことを文字にする時にほんの少しでも「段差」のようなものがあると、浮かんだことが消えてしまうような気がして、何も気負うことなくさっと文字にでき、特段何の主張もしてこない、ノックの感触がやさしくインクも薄めのZEBRAのジムノックがとても好きでした。
が、それらはあくまでも仕事道具であり創作の相棒であって、手紙を書いたり履歴書を書いたりするのはやはりゲルインクボールペンということにしていたのです。
ゲルインクボールペンのほうが圧倒的にきれいな字が書けましたから。
今、ティーン相手に作っている小テストノートも本当はゲルインクボールペンで書きたいのです。
そのほうがきれいに見えるし、第一自分が書き慣れているので。
しかし先日も記事にしたあの大量のペンたち…
もうここで使わないと他に使うところないぞ、と自分を追い込んでクリフターを握っているわけですが、油性ボールペンで自分の納得のいく文字を書くことのまあ難しいこと。
通常ボールペンにはソフト下敷きが気持ちいいですが、自分はぶっとい線で文字を書きたいわけではないのです。
あくまでもゲルインクボールペンの0.38や0.4くらいのイメージの線で書きたいのです。
ここで登場するのが本来は相性最悪であるはずのボールペン×硬質下敷きの組み合わせです。
ペン先がすべってすべってひょろひょろの字にはなりますが、細めの筆記線は自分を満足させます。
この硬質下敷きの上ですべるペン先を完全にコントロールすることができたら油性ボールペンの使い道もぐっと開けてくるのではないか?
猫町は研究者であり求道者です。
毎日が研究であり求道なのです。
『2けたの自然数があります。その数の一の位の数は十の位の数の2倍より1小さく、一の位の数と十の位の数を入れ替えてできる数はもとの数より…』
この夏、いつまでも連立方程式の応用問題が解けないティーン達のためにこのような長々しい文章題を何回も何回もノートに書き連ねながら、猫町の意識は実ははるかかなたに飛んでいたのです。
by mukei_font
| 2023-08-16 23:59
| 筆記具・多色、多機能
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