猫町フミヲの文房具日記
by 猫町フミヲ@無罫フォント
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病床からのひとこと。

依然として絶不調であります。
どうやら抗生物質が合っていないようで、飲む前よりもひどい目眩と吐き気に文字通り翻弄されております。

ずっと寝ているから体力が落ちているのかといつものように過ごそうとするも、なんと文字を書きながら強い吐き気が。
なんたることか。

なんというかずっと車酔いの状態が続いている感じ。
睡眠時間が足りていないわけがないのに生あくびが頻発。
そして目眩。

それでもなんとか今日は久しぶりに文字を書くことができました。
もうすぐ幼稚園に行き始める姪に「おめでとうカード」を。

「こんにちは。
 おおさかのふみちゃんだよ」

ひらがなが読めるはずなので直接本人に向けて書いてみたのですが、書きながらまた別の意味で目眩が…

頼む。
本人に読んでもらってくれ。
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by mukei_font | 2012-04-07 23:59 | わたくしごと | Comments(0)

猫町源氏、女人たちに思いをはせる。

うむ…
とりあえず熱が下がった猫町です…

が、この食欲のなさ。
普段は卑しいほどの食欲を発揮する小生がほんの数口で箸をおいてしまうとは。
「リッター2キロのアメ車=リンカーン」並みの燃費がこのありさまでは、そりゃぐるぐる目眩もするというもの。

まあ考えてみれば当然かもしれません。
秋に異動があって以降、風邪一つ引かなかったほうがおかしかったのです。
誰よりも変化に弱いはずが体調を維持したまま真冬に突入、アルバイトの全員が、社員が、そして店長がばたばたと風邪で倒れる中、小生だけが風邪を引かなかったという奇跡。

「ねこまちさんって案外丈夫?全然風邪引かへんなあ?」
「意外とそうなのかもしれませんっ」

そんなわけねーよ…(´_ゝ`)
そのつけがばっちり来ちゃってる系だよ…(´_ゝ`)

とっくに限界を超えていたんだと思います。
最後のほうはもう自分以外の力で動いているようなところがありました。

まあゆっくりじっくり元気になっていきたいと思っています。

さて、微熱でぼんやりする頭で今日は万年筆のことを考えていました。
猫町源氏をとりまく女人(=万年筆)たちについて。
この機会にいったいどの万年筆が源氏物語のどの登場人物にあたるのかを考えてみようではないかと。

まず一番愛用のセーラーのプロフェッショナルギアスリム。
これは紫の上であろうか。
買った直後から猫町仕様に調整してもらいながら一番大切に使ってきたし。

じゃあそれと同じく愛しているLAMYのサファリは明石の君か。
いやー…それはちょっと…
あまりにも庶民的すぎやしないか。
もうちょっとなんというか高雅なお方じゃないと…

じゃあ藤壷は…?

ここでいつも頭に浮かぶのはなぜかぺんてるのハイブリッドテクニカ0.4。

万年筆ちゃうやん…

や、分かってるんですけど、どうしてもどうしてもハイブリッドテクニカが思い浮かんでしまうんです。
でもそうなってくるとジェットストリームのことも頭にちらつき、やっぱりマイジェットストリームが紫の上じゃ!とか思ってしまい、いつもこのあたりで考えるのをやめてしまうわけです。

でも今日はボールペンのことはさておき、もうちょっと考えてみましょう。

WATERMANのチャールストンは花散里に決定。
ふんわりした書き心地がとてもやさしいし、普段はインクを抜いて放置しているのに、たまに手にしても変わらずあたたかく迎えてくれるから。

PILOTのステラ90Sは朝顔の君かなあ…
なんというかべたべたした関係にならずにしゃきっとしているというか、ペン先がMであるせいか、どうしても距離があるというか…
惹かれ合うけどまだ十分分かり合えていないというか…

先日購入したカスタムヘリテイジ912はどうだろう。
もうこれは女三宮で決定でしょう。
家柄的にももう間違いなく。
でも嫌われ役なのがなあ……………(あの流される感じは嫌いじゃないが)

あ、じゃあプロフェッショナルギアスリムを正妻の葵の上にして、カスタムヘリテイジ912を紫の上にするというのはどうでしょうか。

まあこれからですな…

じゃあ先日いただいたキャップレスマットブラックは?
これは朧月夜ということでよろしいのではないでしょうか。
隠しようもない色気がむんむんであります。
色気だけでなく才気もあるあたり、なかなかに奔放であるあたり、期待大であります。

他にも実はまだ一度もこのブログで紹介していない万年筆を小生は数本所持しておりまして、空蝉ぽい人やら夕顔ぽい人やらいるわけですが、それはまた別の機会に。

結局明石の君は(仮)で、藤壷は空席、葵の上も保留。
いずれ桐壺の更衣とか雲居の雁とか玉鬘とかも考えたいですよね(何本持っとんや)。

で、一番肝心の六条の御息所は…

今のところいないんじゃないでしょうか、たぶん(実は登場人物の中で一番好き…ドキドキ…)。
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by mukei_font | 2012-04-06 23:23 | 筆記具・万年筆 | Comments(1)

絶不調のひとこと(まさかの高熱)。

姉さん、事件です…

昨夜からまさかの@@悪化。
治ってたんじゃなかったのか。

あまりにもだるくて頭がぼんやりするので熱を測ると38度近い。
道理で寒いわけだ。
それにこの腰の痛み。
まっすぐ立っていられない。

熱以外の症状は何もないのに病院に行くのは屈辱だったが病院へ。
@@@@@@@の検査は陰性。
一安心。

それにしても絶不調。
医者が使っていた多機能がDr.グリップ4+1の¥1000のやつだと気づくのにもありえないくらい時間がかかったし。
あんなんどの角度から見ても1秒以下で分からなあかんやろ。

最終日に同僚に見せたメモ。
あのときからずっと目の奥が痛かった。
こいつのせいなのか。
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by mukei_font | 2012-04-05 21:56 | わたくしごと | Comments(5)

サプライズ。

なんだかご心配をおかけしてしまって申し訳ありません。
あたたかいコメント、とてもうれしいです。
頑張ってきてよかったと心から思えました。

でも本当に大丈夫ですので。
辞める時は誰のことも恨まないと決めていましたし、実際心は穏やかです。
最後の最後まできらきらした気持ちでレジに立てた小生は幸せ者でした。

さて、最後の日、店長から贈り物をいただきました。

「これ俺と@@さんから…猫さん最後に万年筆買ってたやろ?かぶってるかもしれへん…かぶってたら交換するわ…今ここで開ける?」

なんと万年筆!
そんな高価なもの!
交換とかあほか!
そんな罰当たりなことするか!
かぶってても喜んで使わせてもらいます!

「インクもまだ選んでなくて…カートリッジがえんか色彩雫がえんか…」

そんな!
これ以上いただけないです!
それに家にはインクが山ほどありますし!

「ごめんな…俺のでよかったらこれ持って行って…」

ぬおー
色彩雫、持ってない色や…
うれしい…

というわけで、どきどきしたまま家に持って帰って来たわけですが…

どんな万年筆だろ…
まさかカスタムヘリテイジ912じゃないよな…
インクカートリッジはとか言ってたから吸入式のじゃないしな…

どきどきどきどき…
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こ、これは…
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ままままっとぶらっくやんか…
えらいこっちゃ…

神様…

最後の最後までカスタムヘリテイジ912と迷った、ノック式万年筆キャップレスマットブラック。
思い返せば何度も記事にしているキャップレスマットブラック(PILOT・キャップレスマットブラック。およびPILOT・キャップレスマットブラック入荷。参照)。

神様…

腰が抜けて床に這いつくばりながら急いで同僚の@@さんにメール。
メールを打ちながら涙。
わたしまだ全然こんな素敵な贈り物にふさわしい人間じゃないのに…

恋い焦がれたぬばたまの黒い鳥。
なんて利口そうなの。
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店長、山栗ありがとうございました。
茶系のインク、大好きです。
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とりあえず、マットブラックは鑑賞中。
ヘリテイジ912の君が降嫁されたばかりで、ただでさえ猫町源氏はてんやわんや。

ほんまにえらいこっちゃ!
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by mukei_font | 2012-04-04 21:48 | 筆記具・万年筆 | Comments(10)

PILOT・カスタムヘリテイジ912。

昨日は長々と個人的なことを書き綴ってしまい申し訳ありませんでした。
でもやっと書くことができてほっとしています。

単に文房具の情報のみを必要としている人にはまったく関係のない話だったと思いますが、どんなことを考えている人間がこのブログを書いているのかということを明らかにすることも時には必要かなと判断しました。

まあ今日からまたいつものブログであります。
このお気楽失業者が!と罵倒されるくらいの勢いで更新していけたらと思っております。

さて、辞めると決めた瞬間に小生が考えたことはただ一つ。

最後に何の万年筆を買うか。

おそらく当分万年筆を買うことなどなくなるだろうから、後悔のないように思い切った万年筆を最後に買うことにしよう。
さあどうする。

候補はPILOTのカスタムヘリテイジ912か、キャップレスマットブラック

カスタムヘリテイジ912は手に取るたびに電流が流れるみたいに欲しくなる魅惑のアイテム。
頼もしい大ぶりボディに堂々たるペン先の色気。
デザインは愛用のセーラーのプロフェッショナルギアスリムに瓜二つだが、「万年筆は黒に銀派」の小生はむしろ大歓迎。
ああ、カスタムヘリテイジ912…

一方、キャップレスマットブラックはまったく別の哲学を持ったぬばたまの黒い鳥。
お客さんにすすめるたびに(てゆうか自分が欲しんやけどな!)と何度思ったことか。
万年筆をノックして使えるってどんな感じだろう。
出先でも気軽に取り出して使えたりするんだろうか。
ああ、キャップレスマットブラック…

さんざん迷った末に選んだのはカスタムヘリテイジ912。
万年筆はやはり自室でゆったりと使うであろうと判断。
直前にキャップレスマットブラックの修理を受けたことも大きかった(落とされたようでペン先が激しく曲がってしまっていた)

ジャジャーン。
このオーラ。
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プロフェッショナルギアスリムやステラ90Sと大きさ比較。
なかなかの大きさ。
でも樹脂軸なので軽いんですよ。
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最後なので怖いものもなく(のわりにはこそこそ注文し、入荷するなり疾風のごとく購入したが)、念願の名入れを。
ずっとこの名前入りのものが欲しかった。
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うれしくてうれしくて気がつけば眺めている。
やっぱり万年筆は黒に銀で決まり。
何をも邪魔しない静かで知的なたたずまい。

どの筆記具も少なからずそうだが、万年筆は特にその持ち主の文字しか書かない特別な筆記具だと思う。
芯がすり減っていくシャープペンシルや替芯のあるボールペンとは違い、万年筆のペン先はずっと一つ。
たった一つのペン先で同じ人間の文字だけを綴っていく。

ああ、このカスタムヘリテイジ912はかわいそうに猫町フォントしか知らずにこれから何十年と生きていく。
こんな文字のために俺はPILOTの工場から運ばれてきたんじゃないと思うだろうか。

まあそんなもんだとあきらめなさい。
そのかわりたくさんの文字を書くから。
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by mukei_font | 2012-04-03 11:27 | 筆記具・万年筆 | Comments(10)

卒業、そして春。

春ですね。
新年度が始まりました。

本当は3月30日の記事にしなければいけなかったのですが、まさかあのタイミングで発熱するとは思わず…
今夜はあの日書けなかった記事を書こうと思います。

3月30日、小生は働いていた文具店を辞めました。
文具店員を卒業したのです。
以下、長い長い「わたくしごと」になりますが、よろしくおつきあいください。

辞めることを考え始めたのはちょうどこのブログにお休みをいただこうかと考えていた頃のことでした。
日々あまりにもスピードに追われ、自分が何に向けて仕事をしているのか分からなくなっていました。

当初はブログを休んで時間を作り、体や心を休めてみるつもりだったのですが、それは違うとすぐに気づきました。
純粋な気持ちで文房具について語ることのできるこの場所は、いつか小生の心のバランスを取るために必要な場所になっていたからです。
詐欺みたいにすぐにブログを復活させたのはこのような理由からでした。

小生は裏表のないことだけがとりえの人間です。
おそらく大半の方が現実の猫町という人間を知らないことと思いますが、このブログで書いていることがそのまま小生という人間であることは断言してもいいと思います。
文章と人格のぶれの少なさは誇りです。

なのでブログ中に見せる、能力のないくせに完璧主義を求めるところや、多少長文になってもえんえん熱弁するところはそのまま小生の仕事スタイルでもありました。
仕事は要領よく省エネでこなし、ブログではじっくりマニアトークに徹するといった器用さなど小生にあるわけがないのです。

先日までいた文具店に小生はちょうど2年前にやって来ました。
その前にいた文具店を辞めた直後のことでした。
いろいろあって文具店を辞めることにした小生に当時の上司であった先輩は言ったものです。

「ねこまっちゃんはまだまだ修行したほうがいい。量販はねこまっちゃんの好きな安い筆記具もあるし、替芯もあるで。勉強してき」

運良く採用され、量販店である文具店での日々が始まりました。
事務用品からファンシー用品、高級筆記具に至るまでバランスよくそろっていた前職場に比べると量販店はいろいろと勝手が違いました。

確かに量は圧倒的なものがありましたが、取り扱いメーカーに片寄りがあり、世間では定番になっている商品がほとんど置いてありませんでした。
それどころかその商品について知っているスタッフも社員もいませんでした。
出入りしている取次の人間も知らないような感じでした。

最初はそんなものかなと思いながら仕事を覚えつつ、接客する余裕が出てきた頃、やはりこういう量販店においてもお客さんは求めているのだということに気づきました。
単にその商品を「置いていないのでお取り寄せです」と言うのと、「(世間では有名な素敵な商品だが)残念ながら当店では取り扱いがない」と言うのとでは全然印象が違います。
こちらに知識があると知るとお客さんの目が輝くのが分かりました。

「量販だからこんなニーズに応えておけばいい」という前提に小生は疑問を感じていました。
量販だけどできるサービスがあるはず、いや量販だからこそできるサービスが。
単にお得な買い物をするだけじゃなく、それプラスの豆知識であったりわくわく感であったり、なんか絶対にあるはずだと思いました。

といっても一アルバイトである小生にたいしたことはできません。
唯一まかされた替芯の品揃えを充実させたりすることの他はひたすら接客です。
とにかく誠実に。
自分の得意分野の筆記具やノートはもちろん、あまりなじみのないジャンルのアイテムすべての接客において可能な限り妥協せずお客さんのニーズに応えることに集中しました。

小生を初めて見た人が必ず口にする猫町評は「丁寧さ」です。
自分では意識していないことなので最初は違和感がありましたが、あまりにもしばしば言われるのでそんなものかと思うようになりました。
もっともこれは自分があまり愛想が良いほうではないことを知っているがゆえの自衛策でもあったのですが。

こんな風な小生の接客スタイルはあるいは量販店にはそぐわないものだったのかもしれませんでした。
それでも小生は恵まれていました。
理解のある上司(社長)、理解のある同僚。
本当にありがたいことに小生のペースを理解してくれ、丁寧にすることが全員の基本スタイルになっていきました。

小生の唯一の能力である記憶力を生かしてレジで声をかけ続けたかいあって、少しずつ顔見知りのお客さんが増えていきました。
最初はまったく店員に期待してなかったお客さんが、しだいにあれこれ質問して来てくれるようになるうれしさ。
こちらから聞く前に「この間すすめてもらったあれねえ」と話しかけてもらえる楽しさ。

「君が一番速いから」と毎回指名してくださるお客さん。
「お電話での説明があまりにも的確だったので顔を見に来ました」と言ってくれたOLのお姉さん。
「毎回あなたに教えてもらってばかりね」とわざわざタイミングをずらして小生のレジに並んでくださるお客さん。
「お客様」と呼びかけた小生に「私は『お客様』ではありません。名前で読んでください」と名刺を渡して来たビジネスマン。

量販では無理かもしれないと思っていた高級筆記具もあきらめませんでした。
単に安いから買う人がほとんどかもしれなくても、買うつもりのなかった人を買う気にさせる努力はしてもいいと思いました。

展示会で聞いた話、自分が使ってみた経験談、正直にすべて自分の言葉で話しました。
贈り物を買いに来たはずが自分の分まで買うはめになってしまった人、何度も何度も小生の話を聞きに来てついに自分の一本を決めた人、うれしいことが何度もありました。

忙しくても充実した日々でした。
もしもあの日々が続いていたら変化の嫌いな小生はずっとあのカウンタに立って、替芯を発注したり、シャープペンを修理したり、万年筆をすすめたりしていたかもしれないと思います。

転機は昨年の十月。
人事異動がありました。
すっかりなじんだ店(乙店)から他店(甲店)への異動を命じられました。

なんだかリアルな話になる気がしてブログの本文には書きませんでしたが、コイルコードジェットストリームは異動直後にマイジェットストリームを紛失したことから誕生したものでした。
あの頃、しばしば甲店と乙店を行き来したりしていたのもこの人事異動によるものでした。

変化がとにかく苦手な小生は上司の「今までどおりやってほしい」という言葉を信じるしかありませんでした。
いずれにしても器用ではない小生は自分のやり方しかできなかったのですが。

甲店での日々が始まりました。
同じ会社でも店が違うといろいろと勝手が違います。
細かいルール、品揃え、そして客層。

甲店は乙店よりもずいぶん忙しい店でした。
お客さんは皆急いでいて、それに合わせるようにスタッフの接客はスピードを重視したものでした。
郷に入りては郷に従えとばかりに小生も甲店のやり方になじんでいきました。

しかし、基本的なスタイルを変えることはできませんでした。
「この店のお客さんは皆急いでいるからスピード重視」というのはもっともな面もありましたが、すべてではないと思いました。
乙店時代と同じく丁寧で正確な説明を求めているお客さんもたくさんいたのです。
あたりまえのことです。

できるだけスピードを落とさず、より短い時間で分かりやすい接客ができる方法があるのではないかと日々模索しました。
筆記具や替芯に関する情報はほぼ頭に入れカタログをめくる時間を省略する、めくることになったとしても光速でめくる、苦手なジャンルのアイテムについては学んだことをノートに書き出し、二度と時間をかけることのないようにする。

それでも限界がありました。
すぐに気づいたことですが、乙店において小生は一人ではなかったのです。
小生が熱弁している横では笑顔が人気の元気印の同僚が決まって素早くレジをさばいてくれました。
しかし異動したばかりの店においては協力をあおぐのは難しいことでした。

ありがたいことに甲店にも理解者はいました。
小生と同じように「量販だから」と思い込んで接客することの危険さに気づいている同僚でした。
小生がお客さんにする説明からとても多くを学べること、皆がスピードを重視するのではなく、いろんな店員がバランスよくいるべきである云々。

どの程度頑張れば質を落とさず皆の足を引っ張らずにすむのか。
毎日そのことで頭が一杯でした。

でも要領よい説明をすればするほど接客時間は短くなるどころか長くなっていきました。
あまりにもお客さんからの質問にさくさく即答してしまうと、かえってお客さんが次々と質問を繰り出してきてしまうという現象が起きてしまったからです。
知らないとか分からないとかあるいはぽかんとしているとか、そういう反応だとおそらく聞いてみようとも思わないことを、どうしても聞きたくなってしまうお客さんが多くなってきました。

そうなってくると最初は早押しクイズみたいに即答できていた小生の回答速度も落ちてきます。
質問が複雑になってくると、回答も慎重にならざるを得なくなります。
カタログでは対応できなくなり、メーカーに電話をかけなくてはならなくなります。

この一連の流れに対して理解を得ることは難しいことでした。
もたついているわけではないけれど、時間がかかってしまっているのは事実。
スピード重視派から疎まれてもしかたのないことだったと思います。

理解のある同僚からはそれでもぶれないでほしいと懇願されました。
それはお客さんに必要なサービスだからと。
ねこまちさんは絶対に間違っていないですからと。

仕事にはどうしても妥協できない強い信念がある一方で、小心者で平和主義者である小生はやはり少しずつぶれ始めました。
いくら正しいことだとしても、誰かを不愉快にさせていることに耐えられなかったのです。

いろんなことを考えました。
辞めることで失うものの大きさを考えました。

窮屈な立場でも替芯の接客ができれば生きていけるような気がしたこともありました。
それでも同じことでした。
たとえ替芯一本に関しても自分の信念に反するような接客をすることはできないと思いました。

知っていることを知らないふりをすることはどうしてもできない。
お客さんが分かっていないようなら分かるまで説明したい。
それでも分からないようなら図を書いてでも説明したい。

それが替芯でもノートでもファイルでもパンチでもステープラーでもシュレッダーでも製本テープでも封筒でもインクカートリッジでも同じことでした。
スピードを重視するあまりに適当にしてしまうことがどうしてもできませんでした。

文房具は道具です。
道具である以上、正しくその使い方について説明するのは当たり前であることのように思えました。
なぜなら文房具の先にあるのは作業であり、創作であるからです。
道具につまずかずにそれらにスムーズに入っていってほしいのです。

量販店に来た時からもうそんなに丁寧な接客はできないことは分かっていました。
だからこそ、レジでのちょっとしたきっかけを逃さない声かけをずっと実践してきました。

「お客様、この替芯はこれの中には入りませんがよろしいでしょうか?」
「お客様、ネーム9の補充インクは赤ではなく朱ですけど大丈夫ですか?」
「お客様、このファイルにこのポケットではここが飛び出してしまいますが?」
「お客様、一つだけ厚とじのファイルが混じっていますがよろしいでしょうか?」
「お客様、この針はバイモというホッチキスにしか使えませんがバイモをお使いですか?」



小生の考え方はそう間違ったものではなかったと思います。
接客スタイルもけっして間違ってはいなかったと思います。

唯一間違っていたことがあったとしたらそれは一人で答えを出してしまったことだったのかもしれません。
小生が辞めることを知った同僚たちからの言葉を聞いていると、もう少しやりようがあったのかもしれないとも思いました。

でもいいきっかけだったと思います。
どのみち小生のやり方では限界が来ていたと思います。

甲店に来てからの本当に短い間にさえ小生のなじみになってくれた数人のお客さん。
理想のペンを探して、理想のノートを探して、理想のファイリング方法を探して、一緒に棚をさまよったこと。
乙店にはあることを耳打ちしたり、乙店どころかロフトやハンズにあることを耳打ちしたりしたこと。
それでもお客さんたちは戻って来てくれ、レジで忙しくしている小生に遠くから頭を下げてくれたこと。

楽しかったです。
この文具店に来てからの2年。
その前の文具店で働いた2年も合わせてちょうど4年間。
夢のような時間でした。

最後にうれしかった同僚たちの言葉を。

「ねこまちさんの丁寧な接客が大好きで、横で数をさばくのが楽しかったです」
「ねこまちさんほど楽しそうに文房具の話をする人はいません。その接客を聞くのが本当に好きでした」
「(どうしても文房具が好きでたまらないので、という小生に)文房具もきっとねこまちさんが好きやと思うよ」

ということで、文具店員は卒業です。
といっても文房具をやめるわけではありません。
どういう形になるかは分かりませんが、きっと文房具に関わっていきたいと思っていますし、このブログもずっと続けていくつもりです。

もう新商品の情報も、メーカーの裏話もないと思いますが、そもそもがかなり片寄った内容のブログだったのでそう内容に変化はないのではないかと思っています。
もしこの記事を読み飛ばしたら、文具店員を辞めたことにも気づかないかもしれない程度ではないかと。

そんなこんなで明日から今まで書けなかった膨大な記事を少しずつ書いていこうと思っております。
今後とも「無罫フォント」をどうぞよろしくお願いいたします。
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by mukei_font | 2012-04-02 23:05 | わたくしごと | Comments(18)

今夜もひとこと(朦朧中)。

熱は下がりましたが、まだ眉間のあたりに何かある感じです。
今回の風邪はいつもとは全然違うパタンで戸惑います。

元気になったら書きたいことがたくさんあります。
もうしばらくお待ちください。
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by mukei_font | 2012-04-01 00:35 | わたくしごと | Comments(1)